シンイキの胃袋をつかみたい夢主「赤木さん勝負しましょう」
「はぁ?」
玄関先で靴を脱ぐ赤木にそう言い放った、傍から見るときっと馬鹿な申し出で結果が見えてしまっている勝負なのだろう。なんたって相手はあの神域の男と言われ裏社会でトップを走り続けた勝負師なのだから、それでも今私はこの勝負をこの男に仕掛けなくてはならない。
この無茶な勝負に切り出すに至ったのはご近所さんの何気ない一言だった。
「苗字さん昨日見たわよ、あの人恋人?」
「えっあっ赤木さんのことですか?赤木さんとはそういった関係ではなく」
「あっまさか愛人とか…」
「いやいや、ほんとにそんな関係ではないって言うか。たまに家に来るというか、神出鬼没というか」
「あ〜、うちの旦那もね昔はのらりくらりで毎日遊び回ってたのよでもねそう言う男にはねやっぱり胃袋を掴むのが1番よもうイチコロ」
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