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    nekononora

    94とFGO。書くのも読むのも雑食でいきます。逆、リバ、R、G、などなど書きたいように書き散らかします。
    設定がわからーん!

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    nekononora

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    セフレからはじまるパーバソ。
    黒髭さんもでるよ。

    #パーバソ

    「…………レイシフト先で彼と共にマスターと離れ、私のパスはうまく繋がらず、このままでは退去という状況」
     BAR蜘蛛の巣のカウンター。
     右手でウィスキーのグラスを持ちというか握り込むパーシヴァルが、いつもより低く静かな声で左に座る男に語る。
    「だが特異点を作り出した敵の城に乗り込む際、私の宝具が重要な役割を担う。なんとしても残り、マスターの槍とならねばならぬ。我が未熟さと歯痒さで内心苛立っていた、そんな時、パスが正常に繋がり、魔力を身に宿す彼が提案した」
     左に座る男はパーシヴァルが用意した高級のウィスキーをロックで口内に流し込み、空になったグラスに手酌でウィスキーを注ぐ。
     聞いているか聞いていないかわからない態度だが、この男は必要な情報は聞きのがさないと確信している為、我が身に起こった幸運と不幸を語り続ける。

    「『この身を魔力袋として使えばいい』と」

     私は彼に好意を抱いていた。
     夏にその人柄に触れ、目で追うようになり、彼の美貌に心の高鳴りを覚え、心を交わして身を重ねたいと夢見るほどには。
    「だから断りました。そのような扱いをできるはずがないと」
     ならばどうする? と彼は静かに問うた。
     このまま退去して、ストームボーダーで指をくわえてマスターが苦戦するのを見ているのかい? と。
     それでもと往生際悪くごねたが、方法などなく、結果として私は彼を抱いた。
    「押し切られた、押し倒された、仕方がなかった。そんな言葉で私を悪者にすればいいと言う彼に、私の意思ですと何度も伝えました。マスターと逸れていた二ヶ月間。何度も。無事に帰還した際は伝えたい事があるとも」
     そして無事にマスターと合流、微小特異点を形成していた敵を倒し、帰還した。
     だが無事にとはいかず、パーシヴァルの身体には不調が残った。
     マスターとストームボーダーの電力とパスが細く、常に魔力が少ないという不調。
     それを知った彼は微笑んで、「仕方ないね」と帰還後も身をさしだしてくれた。
    「ですが、それも後一週間。ダ・ヴィンチ達の尽力もあり、私のパスは正常に戻る。なのでバーソロミューに結婚の申し込みをしたく、拗れない為に貴方の助言をいただきたい」
     パーシヴァルは左でひたすらウィスキーを飲んでいた男の方に身体を向けて、熱心な目で見つめる。
     その男はパーシヴァルを見ず、口を開いてうげぇと発すると、盛大なため息をついた。
    「そんなもん、パーさんが『好きです結婚してください』ではれてゴールインでしょ? 何を悩むところがあるってーの? だってアンタら、完全な両思いで、お互いそれ分かってんじゃん」
     はい、この話これで終わり!
     と言った男、黒髭に、パーシヴァルは店主に頼んでもう一本、今度は高級ワインを追加する。
    「あります! 貴方もご存知のとおり、バーソロミューは今の関係に満足はしてないものの、ホッとしている! 差し出せるものがあって、私に彼を求めないといけないという関係に。ここで魔力供給が必要なくなれば、バーソロミューは確実に拗らせます」
    「拗らせとけって」
    「セフレ期間の約三ヶ月! わりと拗らせた関係だったので! 後は蜜月! ラブラブがいいんです!!」
    「ラブラブて」
    「訂正する、イチャラブで」
    「そこ言い直す必要ありました〜?」
     黒髭はやだこの騎士様おもしろいかもとポッと頬を染め、二秒後にはすんっと表情を落とす。
    「まぁ今のやりとり、そのまま伝えりゃいいんじゃないの? あのバカにはなんだかんだ気取らない直球の感情を畳みかけるのがいいんだからな。今みたいに」
     と、黒髭はチラリとテーブル席の一角を見やる。
     そこには外套を脱いだ緑のアーチャーロビンフッドが座っていた。
     黒髭の視線に気がつき、ロビンフッドはひらりと手を振る。
     見た目はロビンフッド一人が座っているのだが、水は二個、運ばれており、それを見ながら黒髭はパーシヴァルにだけ聞こえる小声で尋ねる。
    「これで拙者の役目は終わりでつかな?」
    「感謝する黒髭殿」
     パーシヴァルも小声でかえし、その後はひたすらバーソロミューへの愛を語って惚気る。
     その様子を眺めつつ別途にいただいたQPを勘定し、後、十分は付き合ってやるかと決める。
     しかしまぁなんつーか、バーソロミューも難儀な奴だ。
     と、ロビンフッドの外套をかりて姿を消して盗み聞きしているであろうバーソロミューを思い、ッハ、と鼻で笑う。
     しかしわれ鍋に閉じ蓋か。
     この騎士様はイチャラブにしたいからと、バーソロミューが盗み聞きにくるのも込みで黒髭に惚気を聞いて欲しいと頼んできたのだから。
     その方がバーソロミューは素直に受け取ってくれると。
     まったくバーソロミューの奴も面倒な奴に捕まったもんだ。まぁイチャラブになるのならいっかと、それよりも「あ、パーさん、このワイン、もう一本頼んでいい?」とせっかくの奢りなのだからとお願いしたのだった。
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