魔法よりも確かに、貴方は私を救うのです。私は神楽坂みるら。苗字の方は故あって嫌いなので、みるらと呼んでほしいなって思う。そんな私は魔法少女だ。
「みるらちゃん!変身ピピ!」
「オーケィ、リア!……宙に瞬く星よ、我が祈りに応え、悪しき魂を捕らえたまえ――――祈縛のミルラ、此処に降臨す!」
白銀に染まり伸びた髪、自分の好みとは異なるセクシーな衣装、悪い人の魂を捕らえる籠のついた魔法の杖。傍らにいる人間とは異なる私の友達、オターリア・ピピストレッロが与えてくれた力だ。杖に乗り、リアの魔力が指し示してくれた方向へ飛行する。
「僕は此処で君の無事を祈ってるピピ! 頑張れ、祈縛のミルラ!」
「ありがとう、リア! 私、悪い人をやっつけてくる!」
なんて言葉を交わしたのが1時間前。そして現状、私は悪い人に押し負けている。チンピラって感じの派手な服を着てるその人達は、中学生くらいの男の子から財布を取り上げようとしてたので、杖で思いっきり弁慶の泣き所をフルスイングした。一人は痛みでひっくり返ったんだけど、もう一人はダメージが浅かったのか、近くにあったビール瓶を割って私と対峙している。
「このアマぁ!舐めた真似し腐って、ブチ犯してやる!」
「……私は君みたいな悪い人には負けない。負けてなんかられない!」
祈りを込めて杖をふるう。籠に宿った感情が敵を攻撃する。濁った灰色っぽい球体が、チンピラを殴るようにぶつかるけれど必殺技にはならない。
「痛ってぇ!クソがぁ!」
(動きが止められない……私の祈りは、まだまだ弱い……!)
一生懸命に祈っているつもりだけれど、リアが言うには「足りない」らしい。確かに、私は祈りに懐疑的だ。他人に、神様に祈るくらいなら、自分で行動すれば良い――――元々がそういう考えだから、今頃になって神様の罰という奴が当たっているのかもしれない。それでも、私は戦わなきゃいけない、此処から逃げる訳にも、この力を捨てる訳にもいかない。
(私はお兄ちゃんを助けるんだ!)
振り被られたビール瓶の、尖ったところから目や頭を守ろうと腕で構えを取る。けれども、ごにゅ、と嫌な音がしたのに、私の腕に痛みが刺さってくることはなかった。ごしゃ、と何かが地面に倒れてぶつかる音がして、恐る恐る目を開けてみれば目の前に背の高い人が立っていた。その人の右足が、さっきまで戦っていたチンピラの両足の間を踏んでいる。
「おい。子供にそんな物を向けて、自分が何してるか、分かってる?」
「なっ、何だよお前……お前に関係ないだろぉ……!?」
「関係ないよ。関係がなくたって、子供が危険だったら助けるのが、人間で大人だよ」
二度とするな。男の人はそういうと、ぎち、と踵で両足の間を踏み抜いた後、いつの間にか目を覚まして震えているもう一人のチンピラに、泡を噴いて気絶した方を放り投げた。そうして、私の方に振り返ると、背の高い男の人は私の肩を抱くようにして路地裏から人通りの多い道へと駆け出した。そうして、たくさん人がいる場所に着くと、彼は深々と頭を下げた。
「怖いことしてごめんね!」
「えっ!? あ、あの、怖いことって、さっきの?」
「本当にごめんね、あんな場所でデカい男が暴れるなんて怖かったよね……あ、今も怖かったらね、俺こういう風に小さくなれるからね!」
そんなことを言って、目の前の男の人は……小さな女の子になった。年齢に対して小柄な私より小さい、小学生くらいの姿だ。男の人だった時と同じなのは、桃色の両目しかない。そうして、その両目を見て、私は「お兄ちゃんじゃなかった」と失礼な落胆をしてしまった。そんな私を見て、小さな女の子に成った男の人は心配そうに私を見つめて「俺は白徳利」と言った。
「しろとっくり?」
「そう。野晒の白徳利って言うんだ。これでも父親で、君より小さい我が子がいる。……だから君が、多分家族の為に何かを悩んでいるって、感じるのだけど」
力になれるかもしれないから、話してみてくれるかい。穏やかにそう言ってのける白徳利さんに、私は話してみようと思った。
「私は、みるら。私にはお兄ちゃんがいたの、お母さんが違うけれど、とても優しくて綺麗な目をした、お兄ちゃんが」
小さい頃、学校からの帰り道で友達と別れた途中、変質者に路地裏へ引っ張り込まれそうになった事件がある。どんなに抵抗しても大人の力には勝てなかったし、鳴らした防犯ブザーは踏みつけられて壊されてしまった。大きな音が鳴ったはずなのに、誰も助けに来てくれなくて、そんな絶望の中にその人は駆けつけてくれた。
「その子から離れろ!」
私の手首を握る変質者より頭一つ分背の高いその人は、金色の目と髪をしていて、夕日の中で光っているそれは「怖い」って感情を「綺麗」に変えた。変質者が叫び声をあげながらカッターナイフを振り上げたのに、男の人は当たり前みたいに私と変質者の間に腕を突っ込んだ。薄手の服に刃物が刺さった瞬間に、男の人はカッターナイフを握り込んだ変質者の手首を掴んで道路に叩きつけた。大きな体で変質者を押さえつけながら、男の人は私に自分の携帯電話を渡した。
「驚かせてごめんね。お電話、してもらえるかな?」
通報でその人の電話番号とお名前を言うと、刑事さんは思ったよりもすぐ来てくれた。助けてくれた男の人は変質者が逮捕された後の事情聴取でも淡々と状況をお話していて、私は婦警さんが入れてくれた温かいココアを飲んでいるばかりだった。そのうちに、背の高い男の人が私がいる部屋に来た。
「あの、僕、入っても大丈夫ですか?」
「そうね……大丈夫かしら?」
私は大丈夫だったし、お礼も言いたくて、自分から男の人の前に駆け寄った。彼はびっくりしたように目を丸くしていたけど、私が何も怖がっていないらしいことに安心したみたいに笑ってくれた。
「怖い思いさせてごめんね。痛いところはない? お巡りさんにお話、出来たかな?」
「私は大丈夫だよ! ちょっと怖かったけど、お兄ちゃんが助けてくれたから、もう怖くないよ。……助けてくれてありがとう」
男の人の腕から包帯が見えた。カッターナイフが刺さったのだから、怪我をするのは当たり前だ。だというのに、私が随分と酷い顔をしてたんだろう、その人は何でもないみたいに「お兄ちゃんはねぇ、実は怪獣の子孫なんだ」って笑って見せた。
「怪獣?」
「そう。僕、とても体が大きいでしょ。ご先祖様に怪獣がいるから、大きくて丈夫なんだ。刑事さんは優しいから包帯を巻いてくれたけど、本当は硬い鱗があるからへっちゃらなの」
今思えば荒唐無稽な作り話も、幼い私を安心させようって気持ちだったんだろう。おバカな子供だった私は容易くそれを信じて、それから彼とお話をした。背の高い男の人は、お月様みたいな色をした髪の毛も目も生まれつきなのだと言った。怪獣の血が混ざってるからかも、なんて笑いながら。
「そうなんだ。怪獣の目って、綺麗な色なんだね」
私の言葉に、男の人がほんの少し泣きそうな眼をした理由を、私はその時まだ知らなかった。それからもたくさん楽しいお話をして、そうして、お母さんが迎えに来てくれた。
「娘を助けてくださって、本当にありがとうございます」
「いえ、そんな。娘さんに、怪我がなくて良かったです」
バイバイと手を振ってくれた男の人に手を振り返して、車に向かうと父親がぞっとするような眼をしていた。ホラー映画でゾンビを見た人みたいな目、後から私は、それが恐怖と殺意を含んでいたと知った。父は男の人の正体を知っていて、本当に馬鹿なことだけれど、彼が私を利用したのだと思い込んでいた――――父親は私を助けてくれた男の人……乱離お兄ちゃんの父親でもあったと知るのは、もっと後のこと。
「乱離君は、みるらちゃんを知っていたの?」
「分からないけど、知っていたとして、お兄ちゃんは私を利用しようなんて思ってなかったよ。だってそれから、一度も会わなかった」
次にお兄ちゃんの顔を見たのはテレビのニュースに写された写真の中だった。あの日助けてくれたお兄ちゃんは、同級生の男に殺されて部屋に遺棄されていたってニュースキャスターが言っていて、そのあとに続くワイドショーやSNSや週刊誌は、真偽不明の情報を並べ立てては加害者も被害者も嗤ってた。
「そんな中で見つけたの、私の父親の名前……ネットの情報なんて、適当だからこそ事実を確認したし、父親がクソジジイだってことも分かった」
「だから、戦うことにしたの? ……お兄さんを傷つけた、悪い人達への復讐?」
「ううん。私はね、皆を嫌いになって遠ざけるだけで、他に何も出来なかった。友達がこの力をくれて、戦い始めたのはそれからだよ」
14歳の誕生日の夜、リアは現れた。世界を愛で包みたいと言っていた彼に、世界に愛なんてないって言ったのは私で。私の話を聞いてくれたリアは、だったらお兄ちゃんを助けに行けば良いと言ってくれた。死んでしまった人を今更どうやって助けるんだと問えば、彼は祈りの力は時間を超越するのだと言った。
<時間を戻して、彼が殺された日を防げば良い。そうでなければ、彼が悪魔に出会った日を修正すれば良い。或いは、彼が彼の命を奪う男と出会った日を、無くしてしまえば良い>
君がお兄ちゃんに助けられたように、今度は君がお兄ちゃんを助けるんだ。リアが言葉とともに授けてくれた力は、立ち上がる為の力をくれた。リアが「世界への愛と祈り」と伝えたその力で、私は魔法少女になった。
「私が戦っている間にね、リアが色々調べてくれたの。お兄ちゃんは助けた悪魔に見初められて、それを嫉妬した恋人に殺されたんだって。そうして悪魔はお兄ちゃんを自分のモノにする為に、恋人を操って黒魔術を行わせたって。黒魔術は失敗……それでも諦めきれなかった悪魔は、この世界にお兄ちゃんを連れてきた」
現実とは思えない話でも、魔法少女になってからはすんなりと信じられた。見ず知らずの子供を身を挺して助けるような彼はきっと、理由があれば悪魔でも助けてしまっただろう。リアの水晶玉に映った悪魔は、当時の私よりは大きくても、まだ十分に子供に見える姿だった。
「私はまだ弱いから、人間の男の人にも負けてしまうから……お兄ちゃんを殺した相手だって倒せないかもしれない。それでも私はお兄ちゃんを助けたいの……謝りたいの」
「……謝るって、君はもしかして、自分の所為でお兄さんが死んでしまったと、そう思ってるの?」
だってそうでしょう、声が出なくて頷いた。お兄ちゃんはもっと幸せな生き方が出来た筈だ。父親や母親が人でなしでも、お兄ちゃんは見ず知らずの子供である私に優しかった。怪我をしたことすら「怪獣の子孫だからへっちゃら」なんて嘘をついて、心の底で変質者に怯えていた私を笑わせてくれた。あの時もしも、私が父親の目の異常さに気づいていたら。父親に禁じられたことなんて無視して、お兄ちゃんの話を周りにしていれば。お兄ちゃんが私のお兄ちゃんだって気づいて、周りに気づかせることが出来たら。お兄ちゃんの色素の薄い肌に残ってるたくさんの傷の痕を心配して、まともな誰かがちゃんと傍にいられたら。お兄ちゃんがDV男に殺されることだって、悪魔の黒魔術に使われることだってなかった筈なんだ。
「……謝って許してもらえるわけない、けど、私は謝らなきゃいけない。お兄ちゃんがいっぱいつらい思いしたのに何にも知らなかった、知らないで私、幸せに生きてきた。本当は、私なんて」
「……多分、君のお兄さんは、その言葉を聞いたらとても悲しむ。……その言葉を聞いたことで、世界を呪ってしまうだろうから、君が『私なんて』の続きを言う必要は、ないよ」
世界を呪ってしまうなんて、お兄ちゃんはあの頃だって、世界を呪ってしまっても仕方ないのに。そんなことを考える私に、けれども白さんは穏やかな目をして、まるで泣いている子供を安心させるみたいな声で、私に言うのだ。
「大丈夫、みるらちゃん。彼は結構、我儘なお兄ちゃんだから」
そう言って、白さんは誰かに連絡を取った後、私を彼の息子さんである楽々君に会わせてくれた。楽々君の今のブームは粘土らしくて、真剣な表情で粘土と水と絵具を調合している。
「粘土細工は色味は大事だからね」
「そうなんだ、今日は何を作るの?」
「バッジ作るの。これに伸ばしたボンドを塗って乾かすとぴかぴかになるから、あとは後ろに木のクロスピンをくっつけたら完成。丈夫なのを作るならね、工作用のニスもあるんだ」
「楽々君物知りだね、白さんに教えてもらったの?」
「ん、父さんにも教えてもらった。あと、梔子さんにも」
「梔子さん?」
「父さんの友達。父さんのもう一人の友達で、修虵さんって人がいてね。その人のお仕事の後輩さんなの。工作とか絵本とか、色々教えてくれる」
ドアチャイムの音がして、白さんが出迎えに行く。声変わり前の少年みたいな穏やかな声が挨拶を終えて、真っ白な髪に褐色の肌をした、顔の左半分を大きな眼帯のようなもので覆った人だった。
「楽々君、こんにちは」
「こんにちは、バッジ作ってたよ」
「この前教えたの、覚えててくれたんだ。ふふ、嬉しい」
白目が真っ黒に染まっていたけれど、だからこそ、微笑んだ金色が月のようだった。そう言えば、あの日もお兄ちゃんは眼帯をしていた。小さな月は私を見つけて、少し驚いたように見開いて、それから穏やかに謝罪を口にした。
「こんにちは。ごめんなさい、じっと見てしまって。昔、仲良くなった女の子と、同じ瞳の色をしていたから。僕、梔子って言います。貴方は?」
「……その女の子、スギライトの目だった?」
「! そう、柔らかい紫色が綺麗で、そう伝えて。どうして知ってるの?」
「……私、みるら。神楽坂みるらって言うんだ」
貴方の妹だったんだよ、って言うよりも先に抱きしめていた。
泣きじゃくってしまった私が落ち着くまで、お兄ちゃんは背中をとんとんして待っていてくれた。そうして白さんがホットミルクを持ってきてくれた頃、私達は少しずつ話をした。
淡々と、けれども隠し事はせず、お兄ちゃんは話してくれた。死んでしまったことも、その後で変容していった自分のことも。……殺されたではなく死んでしまったというところに、あの日のお兄ちゃんの優しさを感じて、嬉しいと思うことが悲しかった。楽々君には怖い話では、と、気にするところもそうだった。当の楽々君は「父さんも若い頃は雪崩な(爛れた)人間関係だったよ」なんて大人みたいなことを言って、白さんに「父さんとDVD見てようね」と抱っこされて回収されていた。
そうして、お兄ちゃんの話には聞いていた話と違うところもあった。お兄ちゃんは悪魔に見初められたんじゃなく、悪魔に「お母さん」だと思われていた。お母さんを生き返らせたくて、悪魔はDV男とすら手を組んで、けれどもお兄ちゃんをDV男から逃がす為に別の子を作ろうとした。失敗したその子達を、だけど、お兄ちゃんは「家族」だと考えた。
「二人にもね、幸せになって欲しかった。僕から生まれたようなものだから、きっと幸せになれるって思った。それでね、今一緒にお仕事してる、巴蛇様に助けてもらったの」
巴蛇様とは、修虵さんのお仕事の名前だと言っていた。たくさん助けられて、今自分はシナプスで生きているのだと言った。
「……僕ね、ずっと幸せだったよ。確かにつらいこともあったけれど、今は人間じゃなくなったけれど、生きている間、とても幸せだった」
そして、今も。その言葉を話す手前に、ほんの少しお兄ちゃんの声が震えた。考えているのはきっと私のこと――――自分の幸せを口に出してしまったら、私の覚悟が無駄になってしまうんじゃないかって――――何も出来なかった私を心配してくれている。
「僕はきっと、此処に来ることが幸せだったんだ。あの時怖い思いをしたのに、僕の怪我を心配してくれた、優しい君ともう一度会うことが出来た。君が僕と兄妹で、僕の為に頑張ってくれていることを知ることが出来た。……気づけなかったことに、気づけるのってね、僕にとってとても幸せなんだ。自分がね、ちゃんと生きてるって、そう思えるから」
触れて良いかな、と、お兄ちゃんが問う。断る理由なんてないのに、丁寧に聞いてくれるお兄ちゃんの手を取った。大きくて滑らかな手が私の手を握って、そうしてお月様の目は淡く潤んでいた。
「ありがとう、みるらちゃん。見つけてくれて、愛してくれて」
まるで生まれてきたことさえ赦されたかのような感謝に、私は何も答えられなかった、答えなんて必要ないって分かった。
泣きやんだ私達はお兄ちゃんのお土産を白さんと楽々君も加わって食べた。パイナップルの入った大きめのクッキーみたいなそれを食べて、ホットミルクも手伝ってかお腹の中があったかくてほっとした。時刻は午後五時を回って、長居するのも白さんと楽々君に迷惑がかかるからと、私とお兄ちゃんはお礼を言ってそれぞれの家に帰ることにした。お兄ちゃんは「日が落ちるのが早い季節だからね」と言って、途中まで見送ってくれることに成った。
「白さんね、バンドしてるんだって。楽々君に公式動画で見せてもらって、凄く格好良かった」
「ふふ、僕もね、聞かせてもらったことある。近々ライブもあるからね、行ったらきっと喜ぶよ」
「どこに行ってたんだ、みるら! 心配したんだぞ! ああ全くお前は俺がいないと何も出来ないダメな子だな! 可愛い奴めキスしてやろうか!」
突然に、私に声を上げる人影。聞き覚えのある声はけれども、私に接触する前にお兄ちゃんに捕まる。
「どなたですか?」
「え、あ、何、誰!?」
「リア、あの、お兄ちゃんだよ、私の。お兄ちゃん、此方、オターリア・ピピストレッロ。今は人型だけど、いつもは可愛いマスコットキャラだよ」
お兄ちゃんが捕まえているのは両手首なので、喋れるはずなのだけれど、口を噤んでいる。初めて出会った人に緊張しているんだろうか、と考える私に、お兄ちゃんは言う。
「オターリアさん。日々妹を守ってくださって、ありがとうございます。……お礼と、お聞きしたいこともありますので。妹を見送った後、お話させて頂けませんか?」
穏やかな声にリアも頷いて、お兄ちゃんはリアの手首を離した。どうやら、お兄ちゃんはリアの突然のスキンシップを警戒したらしい。確かにリアはちょっと距離が近い時があるが、悪気はないので私は気にしていない。おっぱいにリアの手が軽く当たるくらいよくあることなのだ。
そんな話を安心させる為に言ってみたら、リアの体が丁寧に折り畳まれる事件が発生するのだが。それはまたもう少し、リアとお兄ちゃんが仲良くなった頃の話だ。