「ふええっえっち!!ドラ公エッチすぎるっ!!」
「バッカじゃないのっ!?」
女性物の黒色のレースがあしらわれシルク素材で光沢のある布地の可愛らしくセクシーなランジェリーを無理矢理着せられ何をされるのかと身構えていたら、着せた件の吸血鬼は顔を真っ赤にしながら興奮を隠しきれずその場でのたうち回っている。
その日は珍しくオフの日で(無理矢理有給使わされた)監視対象者である吸血鬼ロナルドくんとどう過ごすかと思案していた所で訪問者が現れた、訪問者はロナルドくんの親族でシンヨコへ観光に来たから案内して欲しいとの事だった。せっかくだからと私は家族水入らずで遊んで来たらと追い出した、本来なら監視役として同行するべきだろうがそこまでガチガチに規制しては私の方が身が保たない、おかげでまったりとした時間を過ごす事ができた。
時刻も深夜0時を過ぎた辺りで、ロナルドくんは帰ってきた。両手いっぱいに紙袋を抱えて、かなりご機嫌な様子でキッチンに立つ私の近くへ寄ってきた。
「ドラ公ただいま!!妹と出かけたら色々面白いのあったから買って来た!!なぁ、これで何か作ってよ」
「はいはい、うわっ本当に色々買い込んだな」
「おやつある?お腹すいたっ」
「そう言うと思ったから作ってあるから、先に手を洗ってきなさい」
買い込んだ食材を選別して冷蔵庫へ仕舞いながら、まるで子供と対応している気持ちになり苦笑いしてしまった。手を洗って出てきたロナルドくんにおやつのバナナケーキを与えててから、まだ仕分け途中だったある1つの紙袋の中身を見て私の思考が一時停止した。その紙袋の中身は女性用の下着、可愛いランジェリーが入っていたのだ。
「ロ、ロナルドくん。コレ…この紙袋の中身って…あっもしかして君の妹さんの物かな?それなら中身を見てしまって申し訳ない」
「いや、それはドラ公の」
「は?」
てっきり一緒に買い物をしたロナルドくんの妹の買い物だと思ったら、なんと私への物だとロナルドくんは口いっぱいにケーキを頬張りながら話した。そして、ケーキを食べ終わったロナルドくんにあれよあれよと有無を言わせず着せられてしまった。
「こんなガリガリのおっさんに着せて楽しいの!?」
「楽しい!!」
「まったく何処でこんなの買ってきたんだか…」
「心配するな、俺の妹が見繕ってくれたし妹が進めてくれたブランドランジェリーショップだから確かだぜっ」
「き、君っ妹さんになんて事をっ…」
ランジェリーショップへこの顔面偏差値カンスト吸血鬼が行ったとか、それ同等の美女の妹さんも同伴で買ってきたとかしかも2人で選んだランジェリーをガリガリのおっさんが着るとか、どんな罰ゲームなのかと恥ずかしさと情けなさで泣きたくなってその場で手で顔を覆い隠し縮こまった。そうしていると、カシャカシャとシャッター音が聞こえきた、それも物凄い勢いでだ。
「ちょっと!?何撮っているんだいっ!?」
「ヒマリが着たら写真ヨロシクって言うから写真ならいいかなーって、ドラ公可愛いから心配ないって」
「例え君の親族とはいえこんな恥晒したくないっ!!」
そんな事を言って咄嗟に止めようとしても力で叶うはずもなく、この後どうなるかは神のみが知る。