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「チェックメイトです」
「…ミスターブラック…」
額にあてがわれた銃の引き金に指をかける相手
ーーーミスターブラックの姿を見上げる。
どちらかが絶命するまで戦わなければいけないと言う、到底理解出来ない悪趣味を極めるこの場に拉致され戦わされる事になった僕等。
「手を抜くような事があれば致死量をその場で投与する」とアナウンスがあり、手加減を悟られないよう、どうにか互いに致命傷になる攻撃はせずに時間を稼いでいた。
外れない首輪からは遅延性の毒が抽質され、痛みと息苦しさがじくじくと身体を蝕むのが判る。この感覚は彼も同じだろう。
長くはもたない。
まだやり残した事が沢山ある。死ぬ訳には行かない。
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