2人は幸せなキスをして終了「2人ともありがとね!良いクリスマスを〜!」
「こちらこそありがとうございました!またのご来店お待ちしております!」
本日最後のお客様への挨拶を終えて、わたしたちは顔を見合わせる。
瑛くんは長く長く息を吐いた。
「…終わったな?」
「うん!お疲れ様!」
「お疲れ…はあ、流石に疲れたな」
途端に少し張り詰めていた空気が緩む。
今日はクリスマスイヴということでお客様が一日中ひっきりなしに訪れていた。開店したての新珊瑚礁としては大変ありがたいことなのだけど、やはり従業員2人だけでお店を回すのは厳しいものがある。
遊くんとかうちのバイト興味ないかな。要領も愛想もいいし向いてそう。
ぼんやり考えているといつの間にかタイを緩めた瑛くんがこちらにもたれかかってきた。
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