大大大好きな夢主が幼児化していたので職場に連れて来た日車先生の話「ウ、ワ……」
その日、勤務先のドアを開けた瞬間に思考が停止した。
「んー、やーあ」
「本当に可愛いなkitty、こっちのペンで絵でも描くか?」
ドアを開ければ、いつも勤務開始30分前には席についている上司兼雇い主、日車寛見のデスクの上に年端も行かない少女が座っていた。
少女と言ってもまだ言葉もままならないところを見るとまだ2歳くらいだろうか。
淡々と背筋を伸ばして実務をこなす彼は今はデスクに頬杖をつき、外国人のお客さん相手でもないのに無駄に綺麗な発音でその子供を”kitty”と呼び、それはもううっとりした顔をしてグイグイと前髪を引っ張られていた。
「ひッひひひひ日車さーん!?」
「……なんだ、大きな声を出して。彼女が驚くだろう」
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