にがくていたい道誉一文字が本丸に顕現してから早数日。
先に顕現していた一文字のメンバーとも合流し、本丸全体とも顔合わせが済んだ昼下がりの事だった。
「どーよくんさぁ。なんか俺の事避けてない?」
審神者部屋の帰り道、廊下で姫鶴に詰め寄られる。幸い他に誰もいない時で良かったが、傍から見れば一触即発のようにも見えた。いやむしろ人がいないこの時を狙っていたのかもしれないが。
「Why…?なんの事かな、お姫。随分とご機嫌ななめのようだが」
「すっとぼけんじゃねーよ。この間の出陣からあからさまに避けてんのバレバレなんだけど」
…どうも彼に隠し事は出来ないらしい。仮にも彼も一文字の名を冠した刀である以上、ある程度想定していたが。
「ノン、ノン。避けてなどいないさ」
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