求愛舞踏(アルカヴェ鳥パロ②)隣町で有名な建築家が突然姿を消した。その建築家は実は鳥の化身で、取引先に騙され、両脚を折られた挙句、愛玩用の商品として売られていた。建築家を助けたのは先日図書館の司書長となった男。彼もまた鳥の化身であった。彼は闇オークション会場に単身で乗り込み、囚われていた建築家を救出した後、関係者を全員叩きのめして治安維持局に突き出したという。
事実が陳列されているだけなのに、一般の人間にとっては胸焼けしそうな情報量だそうで、事件から数ヶ月経っても新聞には定期的に大きめの見出しが載る。
有名な建築家、というのはカーヴェのことで、闇オークションを一人で壊滅させた司書長というのはアルハイゼンのことである。カーヴェはフウチョウ、アルハイゼンは隼なので同じ鳥でも生態はかなり異なるけれども。
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