穏やかなひととき 「だれたぜよ〜…」
そう言って龍馬はソファーに身を投げ、身体を沈めた。
「お疲れ様だな、リョーマ」
「うぅん…」
今にも眠ってしまいそうな龍馬だったがその頭の下に柔らかなものが滑り込んでくるものだから思わず龍馬は顔を上げた。
「お、お竜さん!?な、何して…!」
「膝枕だ。リョーマは膝枕が好きだろう?」
「いや、あれは、ええと…」
まさかバレていたとは思わずしどろもどろになり視線を彷徨わせる。
「いいからほら」
中々膝に頭を乗せない龍馬に痺れを切らしたお竜は強引に自身の膝の上に乗せた。
「リョーマ、疲れてるんだろう?お竜さんが特別に膝枕をしてやるからよく寝ろ」
「お竜さん…」
善意でしてくれていることが分かるからこそ龍馬は顔を赤くさせ、それを隠すように帽子で隠した。
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