保護者同伴 ガキの使いじゃあるまいし。買い物くらいは一人で出来るんだとポップは息巻いた。
「ほう、じゃあオレの言うもんを全部揃えられるんだな」
そう言ってマトリフは意地悪そうに笑い、紙にさらさらと書きつけた。それを見たポップは目を見開く。
「そんなもん、どこにあるってんだ」
クックルーの風切り羽だの、オニオーンの葉だのはいいとして、暗夜の魔石やドラゴンの皮なんて売ってるのを見たことはない。この爺はまた無理難題をふっかけて、いたいけな弟子を揶揄っているのだ。
だがポップも言い出した手前、引きたくはない。手にした紙を丁寧に折りたたんで懐中へ入れると、あくまで気楽な雰囲気のままで洞窟を出た。
街に繰り出したポップは紙に書かれた幾つかの品を手に入れた。だがやはり、最後に書かれた闇夜の魔石やらドラゴンの皮なんてものは道具屋には売っておらず、少々後ろ暗い店も覗いてみたが、そんなもんはねえと追い返されてしまった。
1845