いつ寝落ちていたのだろう――。
夜中まで動画編集が終わらず、エナドリを飲みながらなんとか編集を終わらせ、ファイルを保存し、部屋の電気を暗くしたところまではかろうじて覚えている。
ディスプレイの横に置いてある時計を見れば、朝の6時。
「さいあく……」
掠れた声でそうぼやき、欠伸を一つ。
背もたれを倒していたものの、体にいいわけもなく、起き上がって大きく伸びをすると、どこかの骨だか何かがパキッと軽い音を鳴らした。
動画編集のスケジュールを余裕があるからと怠けていたツケが最悪なタイミングでやってきてしまっていた。
もっと早めに終わらせていれば、一人でデスクチェアで寝落ちすることもなければ、せっかく遊びにきている翔陽を一人で寝かせることもなかった。
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