Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    aoaoao_777

    @aoaoao_777

    腐った創作をしています

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💴 👏 ❣
    POIPOI 18

    aoaoao_777

    ☆quiet follow

    オメガバース世界のホ荼(α×Ω)
    原作通りの公安ヒーローやってるホークスと敵連合みんなが国家所属のアンチヒーロー(警察の警察的な)所属の荼毘。
    荼毘はΩとして生まれたけども、原作通りに一回焼けて家出して放浪してた故にαのフェロモンに超敏感かつ発情期特有の症状が訪れない。本能としての防御反応から、発情期期間はαへの殺意が増し増しになってしまうという特性がある、てきなはなし。

    オメガバホ荼 国家公安委員会所属対ヒーロー取締連合。
     ​──────通称、『連合』。
     ヒーロー全般を束ねるヒーロー公安委員会とは違い、この組織は国家の直属でヒーローを取り締まるヒーロー……というものである。この職務内容からネットの一部の人間からは『アンチヒーロー』や『ヴィランヒーロー』とも呼ばれている。
     その『連合』はリーダーである「死柄木弔」を筆頭に、「荼毘」「スピナー」「Mr.コンプレス」「トゥワイス」「トガヒミコ」……主にこの6人が表立って動いている。ヒーローやメディアの前に顔を出すこの6人は身分が明かされておらず、共通するのは「無類のヒーロー嫌い」である。特に死柄木弔はオールマイトを毛嫌いし、荼毘はエンデヴァーを目の敵にしている。トゥワイスとトガヒミコはホークスに出会うと露骨に嫌そうな顔をし、比較的穏やかにヒーローに接してくれるのはMr.コンプレスとスピナーくらいなものだ。

     そして突然だが、この連合の一人である荼毘とヒーロー公安委員会所属のホークスは付き合っている。

     何故付き合うに至ったかというと、公安の仕事でヒーローの素行調査等や不正を取り締まったり等の共通の仕事をする事が多い事からだった。最初は公安のヒーローなんか信用出来ない、と門前払いにされる事が多かったが、ホークスの仕事に対する有能さを買われパシリ……基、一緒に働く同僚として仲を深めていったのがきっかけだ。
     付き合う前は大変だった。エンデヴァー過激派アンチである荼毘は現場でエンデヴァーと居合わせると罵詈雑言と煽りが酷く、それに対しエンデヴァーが怒って、喧嘩で周囲を火の海にしていた。勿論、それは連合の仕事内容に収まるものではないので、当然反省文を書かされる始末だった。その都度、後始末やフォローに回されたのもホークスである。そんな二人ではあったが、なんだかんだと仲を深めていって付き合うに至った。
     そんなある日、唐突に荼毘がとんでもない一言を放った。

    「あ、俺発情期来たわ。」
    「発情期……?」
    「おう。」
    「……えっ?あのΩの……?」
    「そう。」
    「なんで?」
    「俺がΩだから。」

     この世界には男女の性別の他に第二の性別が存在する。それは大まかに三種類に分けられ、それぞれ『α、β、Ω』となっている。大半の人間はβの性別になるが、一部の人間はαやΩとして生を受ける事もある。
     特にこのαとΩにはそれぞれ特徴があり、αは知能や能力が高く、また生殖能力が非常に高く、男性も女性も共通でΩを孕ませる為の生殖器官を有している。
     Ωはαの子を孕む為の生殖器官が備わっており、一定期間『発情期』と呼ばれる特に子を孕みやすい期間が存在し、その時期は意図せずしてΩからはαを誘惑するフェロモンを身体中から放つ。これは微量ではあるがβにも効いてしまうフェロモンだ。
     このΩの身体的特徴により、過去には『孕み袋』として扱われ、Ωというだけで人からは蔑まれ、社会的地位が低かった。だが、近年はΩへの差別は許されないものとされ、まだ根強く残るものはあるが、全ての人間が平等に扱われる試みが世界的に目指されている。
     話は戻るが、荼毘がそのΩだとはにわかに信じ難い事であった。ホークスはぽかんと口を開け、思わず荼毘を凝視する。

    「そ……っかぁ……?」
    「とりあえず、発情期中は俺に近寄るなよ。」
    「えっ、それこそなんで?」
    「お前がαだから。」
    「αだからこそ、じゃないの?」
    「あー……昔、αのクソ野郎に襲われたことがあって、それから無理なんだよ。発情より殺意が勝っちまう。」

     ま、αがいなくても産まれてこの方発情した事はねぇんだが。

     そう続けた荼毘だったが、それを聞かされたホークスはただただ「えぇ……」と呟くのみだった。









     荼毘から衝撃の告白を受けて暫くした頃。ホークスは上からの命令で受けた仕事の為、連合の部署へ訪れていた。

    「どうも連合の皆さん、こんにちはぁ〜!」
    「帰れ!!よく来たな!!」
    「何しに来たんですか?」
    「あ〜……仕事か。」

     三者三様の反応が返ってきた。トゥワイスとトガヒミコはあからさまに嫌そうな反応をし、ホークスが来た事と仕事を結びつけた死柄木弔も嫌々寝転がっていたソファから身体を起こした。

    「皆さんお元気そうで何よりです。」
    「こんにちは!トガ特製のコーヒーは如何ですか?」
    「そうだぜ、トガちゃんのコーヒーはめちゃくちゃ美味いから飲んどいた方がいいぜ!!やめとけよ!!」
    「はっはっは〜、トガちゃんそのコーヒーはなんでぶくぶくと泡が立ってるのかな?しかもめちゃくちゃ匂いが鼻まで痛くなるほど辛そうなんだけど。」
    「隠し味を入れてみました!是非飲んでください!」
    「ははっ、申し訳ないけど自前のカフェオレがあるから遠慮しとくよ。」
    「チッ」

     ニコニコ顔のトガとトゥワイスが毒々しい色でぶくぶくと音を立てているコーヒー(仮称)を差し出してくる。明らかに飲んではいけない代物だろう、その京都のぶぶ漬けと変わりないコーヒーを断り、自らが持ち込んだ甘さが自慢のカフェオレを取り出す。

    「ちょっと死柄木、お宅の人たちの教育ってどうなってんの?」
    「好きにやれ、俺に迷惑をかけるな。以上。」
    「ははは、自由な職場で何より。」

     ホークスは横目で死柄木をじとりと見ながらカフェオレを一口飲む。

    「ところで今回の仕事の内容は?」
    「あァ、そうそう。これなんだけど​────」




    ・・・・・・





    「……じゃ、当日はこんな感じで頼むよ。」
    「あァ、お前もヘマすんなよ。」

     連合の部署へ訪れて一時間ほど。今回持ち寄った仕事の内容を死柄木と打ち合わせ、無事に内容を決める事が出来た。

    「ところで死柄木、荼毘はどうしたの?」
    「あ?あぁ……体調不良だ。」
    「え、まじ?大丈夫かな……」
    「……大丈夫だろ。アイツしぶといし。」
    「ははっ、まぁ確かに。でも心配だから俺ちょっとアイツん家に寄ってから帰ろうかな。」
    「……」

     そう言うホークスに死柄木は柄にも無く少し狼狽えた様子で何かを言おうとぱくぱくと口を開いていたが、結局言わない事に決めたらしい。居心地悪そうに視線を逸らし黙っていた。そんな死柄木をホークスは不思議そうに眺めたが、思ったよりも長く居てしまい、いい時間だったので死柄木に別れを告げ部署を出ることにした。
     廊下を歩き出口に差し掛かるところで見慣れた黒髪の持ち主が前から歩いて来た。何処か気だるそうに歩くその姿にやはり体調が悪かったのか、と心配になり急いで駆け寄る。

    「おーい、荼毘​───」

     ゴオッッッ!!!!

     突如荼毘の手から放たれた蒼炎がホークスの真横を貫く。避けれたのは自身の反射神経のおかげか、あるいは荼毘の加減のおかげだろうか。どちらにせよ丸焦げになる事は回避出来た。ホークスは未だ恐怖と驚愕で高鳴る鼓動を必死に落ち着けながら荼毘へと声をかける。

    「だ、荼毘サン……?」
    「?…………あぁ、No.2か。」

     荼毘はいかにも不愉快です、と言わんばかりの顔で返事をする。声音も普段より数段低く、現場でも滅多に見ないような殺気立つ荼毘にホークスは思わず身震いする。

    「チッ、あー……悪かったな。この期間中はいつもこうなんだよ。」
    「え……?あ、もしかしてこの前言ってた発情期の……?」
    「そうそう。しばらく出会い頭はこうなっちまうと思うが……まァ、お前なら何とかなんだろ。」
    「おいおい……」

     ホークスはあっけらかんと言い放つ荼毘にため息をつく。荼毘は余程匂いがキツイのだろうか、己の手で鼻を抑えながら眉をしかめている。対するαのホークスはスンスンと匂いを嗅いでみるが、荼毘のΩとしての匂いが全くもって感じ取れなかった。

    「ねぇ、お前の匂いとか全くしないんだけど……」
    「あァ、そりゃ汗腺がイカれてんだからそういう匂いが出るとこもイカれちまったんだろ。」
    「そっか〜……」
    「てか悪ィ、暫く家に引き篭もっから少しの間会えないと思っといてくれ。今日来たのも引き篭る為の荷物取りに来ただけだし。」
    「エッ、それ本当に大丈夫?発情期なら発情だけじゃなくて体調も悪いんじゃないの?」
    「ン、まァ……」

     荼毘は珍しく歯切れの悪い返事をした。
     そのどこか迷っている様子に目ざとく耳ざといホークスは荼毘の迷いの隙間をこじ開けて己が入れるような提案をした。

    「良かったら俺看病しに行こうか?食料品とか日用品買いに行くのも大変でしょ。」
    「……」
    「あ、もちろん下心一切無しで。」

     両手を宙に掲げて「害は無いですよ」とアピールをする。
     荼毘に宣言した通り、本人の了承が無い限り手を出す気はさらさら無い。むしろ荼毘を心配しての気持ちの方が大きい。……だが、下心が一切無いとは言い切れないのも事実。あわよくば体調不良の荼毘に頼られたいし、甘えられたいというのが恋人としての本音である。

    「……分かった。暫くお前もうちに泊まれ。」
    「え?いやお泊まりは流石に悪いし、俺帰るよ?」
    「むしろ頻繁に出入りされる方が気になるから泊まっていけ。」

     意外な事に荼毘も特に拒否する訳でも無く、トントン拍子に事は進んでいった。急に決まったお泊まりにひとまずホークスは身の回りの物や衣服を取りに行く為、一旦荼毘と別れ、自宅に帰ることにした。

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💕💕💕👏👏👏💴💴💴💴💴💴🙏🙏😍👏👏👏👏👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    aoaoao_777

    PROGRESSオメガバース世界のホ荼(α×Ω)
    原作通りの公安ヒーローやってるホークスと敵連合みんなが国家所属のアンチヒーロー(警察の警察的な)所属の荼毘。
    荼毘はΩとして生まれたけども、原作通りに一回焼けて家出して放浪してた故にαのフェロモンに超敏感かつ発情期特有の症状が訪れない。本能としての防御反応から、発情期期間はαへの殺意が増し増しになってしまうという特性がある、てきなはなし。
    オメガバホ荼 国家公安委員会所属対ヒーロー取締連合。
     ​──────通称、『連合』。
     ヒーロー全般を束ねるヒーロー公安委員会とは違い、この組織は国家の直属でヒーローを取り締まるヒーロー……というものである。この職務内容からネットの一部の人間からは『アンチヒーロー』や『ヴィランヒーロー』とも呼ばれている。
     その『連合』はリーダーである「死柄木弔」を筆頭に、「荼毘」「スピナー」「Mr.コンプレス」「トゥワイス」「トガヒミコ」……主にこの6人が表立って動いている。ヒーローやメディアの前に顔を出すこの6人は身分が明かされておらず、共通するのは「無類のヒーロー嫌い」である。特に死柄木弔はオールマイトを毛嫌いし、荼毘はエンデヴァーを目の敵にしている。トゥワイスとトガヒミコはホークスに出会うと露骨に嫌そうな顔をし、比較的穏やかにヒーローに接してくれるのはMr.コンプレスとスピナーくらいなものだ。
    3864

    recommended works