猫の日ミスタ×夢主ちゃん「おい!大丈夫か…って遅かったか…」
「にゃん!」
ブチャラティは勢いよく開けたドアをため息と共に閉める
ここは護衛チームのアジト
いつもとは違う事が起きていた
それは夢主が半分猫状態になっているという事だ
「あー…こいつもか」
後から入ってきたミスタも頭を抱える
2/22、何故か街中の人が皆人間と猫のハーフの様な状態に
なっていたのだ
人によって多少変わるが皆猫耳が生えたり、猫語しか
話せなくなっていたり、もう見た目全部猫になっている人もいた
「にゃ…?」
「見た目は人の姿に耳としっぽが生えているな…
意識は完全猫か?」
ミスタが耳に手を伸ばすと
「シャー!!!」
夢主に威嚇されてしまった
「なっ!?」
まさか威嚇されると思っていなかったミスタは
ショックを受け手を伸ばしたまま固まる
「多分突然の事で驚いてるんじゃないか?
そっとしてやろう、な?」
「…わ、分かった…」
ミスタはソファーに座りうなだれる
「それにしてもこのスタンド使い…相当強いぞ
こんな街中広範囲にスタンド攻撃してくるなんて」
ブチャラティは考え込む
スタンド攻撃の範囲はある程度決まっているものだが
こんな街全体に仕掛けるのはなかなかのパワーだということだ
「それにしても何故猫化なんだ?猫にしてなんの意味が…」
ガチャッとドアが開き、ジョルノが入ってくる
「今日は2/22、きっとジャッポーネのオタク文化的な意味じゃないでしょうか?」
「ジャポーネの…オタク?ジョルノ詳しく教えてくれ」
ジョルノはブチャラティとミスタに日本のオタク文化における
猫耳や猫の日について説明する
「ほぉ〜ん、確かに猫耳の女の子って可愛いな」
「にゃー!!」
夢主に今度は手をそっと伸ばすとゴロゴロと喉を鳴らし
ミスタの手に顔を擦り寄せる
きゅん…
非日常的な夢主の反応にミスタの胸は高鳴る
「ははは!いつもの夢主も可愛いけど猫なのもいいな!」
上機嫌で夢主を抱きしめようとすると
夢主は手を前に伸ばして拒否する
「ミスタ嫌がってるじゃないですか、やれやれ
おいで夢主さん」
手を差し伸べるとふんふんっと匂いを嗅ぎ
ソファーに座っているジョルノの膝の上に寝転ぶ
「にゃ」
何となくドヤ顔の夢主
「ゆ、夢主の浮気者〜〜!!!!!!」
ミスタの悲痛な声が響く
「まったくお前らは…犯人はジャポーネの可能性もあると言う事ならナランチャ達にも連絡しないと」
ブチャラティは夢主の頭を優しく撫でると部屋を出た
「ふふ、大人しくて夢主さんはいい子なんですね
なかなかこんな機会ないからいい気分です」
ジョルノは少しはにかんで笑う
「ぬわーーーーー!!!!ジョルノばっかりずるい!!
俺だって夢主に甘えられたい!!!!ずるい!!!」
「はあ…そういう気持ちって動物には敏感に伝わるから怖くて近寄らないんじゃないですか?うるさい男は嫌われますよ
ね?夢主さん?」
「うにゃ」
夢主はまるでその通りと言うかのように鳴く
「わ、わかった…静かにするから…来てくれよ」
しおらしくなったミスタに夢主は隣に座る
まるで壊れ物を触るかのように頭を撫でるとゴロゴロと
喉を鳴らし目を細める
夢主はミスタの顔をぺろぺろと舐める
「くすぐったいぞ〜はは!」
くすぐったがるミスタ
「猫が顔を舐めたり目を細めるのは相手を好きという事らしいですよ、良かったじゃないですか」
「へえ〜それなら悪い気はしねえな」
すると今度はミスタの耳を舐め始める
「あっ!?ちょ、だめそこっ!!あっ!」
ミスタが恥ずかしい声を出してしまい、
ハッとしてジョルノを見るとじとーっとした目線を向けていた
「はあ…2人はお楽しみ中の様なので僕はブチャラティの
手伝いに行ってきますね…ふん」
「ジョルノ!待ってくれよぉ!」
助けを求めるように引き留めようとしたがジョルノは
部屋を出ていってしまった
「にゃ…」
夢主は今度はミスタの膝にまたがる
夢主の瞳は熱を帯びており、息は先程よりも熱くなっていた
「ゆ、夢主…!?ああっ!」
…
夢主は眠ってしまっていたようで、体を起こすと
んーーっと背伸びする
「…あ!喋れるようになった!耳もしっぽもない!
戻れてよかった〜!!」
横を見ると干からびた全裸のミスタがいた
「あっ…ごめんなさい…」
「猫の性欲やばかった…でも猫耳の夢主可愛かったな」
ミスタは先程までの事を思い出し、しみじみと言う
「も、もう忘れて!!!」
恥ずかしがって布団を被る夢主
「そういえばさっきはすごい攻められちまったからなぁ
お返しもちゃんとしなくちゃいけねえよな?」
夢主の手首をつかみ押し倒す
「やっ!?」
「ジョルノにデレてたのも許せないしな…覚悟しろよ?」
「うう、許してよーー!」
こうして2人の猫の日は終わった