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    masasi9991

    @masasi9991

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    テレビ電話初挑戦の土ガマ

    ##妖怪ウォッチ

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    「いよう! 土蜘蛛、聞こえてるか?」
     妙に光る薄い板から声が聞こえる。玻璃の貼られた板の表面にはその顔も映っている。面妖な。
    「聞こえてるみたいだな」
    「吾輩はなにも言うてはおらんが」
    「顔見りゃわかるぜ。オレの顔と声にちゃんと反応してくれてるってのが、その眉間のシワでな」
    「なんだと」
     言われて思わず、己の眉間に手を伸ばそうとしたが、こらえる。そう思惑通り動いてなるものか。吾輩はこのまま腕組みのまま頑として動くまい。
    「どうせ面妖だと思っているんだろう。今どきビデオ通話も理解してねえんだもんな」
    「莫迦にするでない。びでおもわかる。通話もわかる。つまり、これがお主との電話……であることは、さすがにわかる」
    「おお、すげえ。わかることいっぱいじゃねえか」
    「幼子に語るかのようだな」
    「いやいや、土蜘蛛さんはご立派……ご立派な……ええ、古の大妖怪様だぜ」
    「ようもそう洒落臭いことばかり言えるものだ。そのような話をするばかりのために、この板を置いて帰ったのではあるまいな」
    「ま、ま、これなら有事の際に直ぐに連絡を取れるだろう」
    「言っておくが吾輩からはこれでお主に連絡を送ることはないぞ。使い方が全くわからぬ。そもそも以前からある電話ですら、よくわからぬのだからな」
    「そう胸張って言うんじゃねえよ……いいぜいいぜ。オレからかけてやるからよ」
    「いつかかってくるかわからぬものを、ただただ待ち続けろと言うのか」
    「着信は音で知らせてくれるんだよ。あんたはただこの板を持ち歩いていいってわけ。なんだ? 結構楽しみにしてんじゃねえか」
    「まさか。だいいち、話があるというのならば直接会いにくるべきであろうが」
    「なあ、土蜘蛛。忘れちゃいねえだろうけど、オレの方からもあんたの顔は見えてんだぜ」
    「わかっておるわ。ちょうどお主は相変わらず腑抜けたニヤケ顔をしておると思っていたところだ」
    「素直じゃねえなあ。ほんとはこうやって顔が見えんのも悪くはねえと思ってるだろうに」
    「お主の自惚れも大概にひどい」
    「オレは見たままを話してるだけなんだが、事実ってのは自惚れになるんだろうかね」
    「大ガマよ。やはりこの板はいらぬ。このままではいつまで経ってもお主の減らず口が終わらぬではないか」
    「しょうがねえなァ。土蜘蛛さんは結構おしゃべりだからな」
    「そうではなく……」
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