虚像に捧ぐ 4「カキツバタが、ソウリュウシティに居ない……!?」
突然発覚した事実が信じられず、思わず聞き返せばタロ先輩は青い顔のまま頷いた。
「シャガさん……カキツバタのお祖父様から連絡がありまして。『孫と連絡が取れない』と仰っていたんです。それで改めて伺ったところ……『家でトラブルなど起きていない』『誰にもカキツバタを迎えに行くよう頼んでもいない』とのことで」
「な、なに、それ……」
カキツバタが実家に居ない?アイツのじーちゃんも行方を知らない?
え、じゃ、じゃあ、カキツバタを連れてったあの人達、誰で、アイツを何処に、
震えていたら、最後にアイツと会った人間であろう俺に注目が集まった。
「スグリ、どういうこと!?ツバっさんは誰に連れてかれたの!?」
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