ひとしずく険しい山道を崖を登りながら超えてたどり着いた村。
高い山により隔絶されたその地に入村した勇者パーティーは、久しぶりの訪問者ということで大変珍しがられた。特にフリーレンはエルフであるが故、更に珍しがられて村人全員が集まってその姿を見に来た。
悪意はなかろうが、ジロジロと見られて居心地の悪い思いをしていたフリーレンを庇うように、ヒンメルが村人とフリーレンの間に立つ。
ヒンメルが一泊させて欲しい、と言えば村長を名乗る長老は快諾した。
「空いている家が二件ある、一件は女性が使いなさい」
「…ありがとう。礼の代わりに何か手伝うことはないか?」
「気にする事はない。旅の話でも皆に聞かせてやってくれ。ここは娯楽に飢えておりますので。」
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