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    chocolaterips

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    chocolaterips

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    あー人魚姫……。人魚姫だと王子様に憧れて人になりたいと言うより、王子(大般若)の話を聞いて「俺も歩いて旅したい!!」みたいになる。
    いや、いいな?
    と思って書き始めたら長くなってしまったネタ。

    【おとぎ話パロ】王子様大般若さん×人魚♀小竜ちゃん人魚の小竜、魔女と仲が良いからたまに少しの時間だけ人間になれる薬を飲んで、人の足になって砂浜を散歩するんですよ。
    でも塩水に浸かってないとダメだから、いつも波打ち際や洞窟を歩いたりとか岩場に腰かけたり。
    そこでちょうど海に来ていた大般若(国の王子様)と出会い、話をしたら馬が合ってとても面白くてすぐに仲良くなってしまう。
    それから何度か会って、大般若から外の世界の話を聞いていたら自分も旅がしたくなって。

    ある日、「小竜はどこに住んでいるんだい?」と聞かれて、困った小竜はちょっと考えて丘の上の小さな家を差して「あそこに住んでる」と言うんですよ。あそこならここから見えるし。人が住んでいない事も知っている。鳥からの情報をよく貰うので。
    大般若は目を細めて「そうか」って笑う。

    大般若と会うようになってから半年くらい経ったある日。
    小竜は彼から「小竜が良ければ旅行についてくるかい?」と聞かれてとっても行きたいから「行く!」と答えちゃうんですよ。勢いで。
    でも自分は足がなあ……と思って、魔女にダメ元で相談したら、足をやっても良いと言うんですよね。
    でも魔女は小竜の目を真っ直ぐに見て「足はやろう。だけどお前がその王子とキスをしたら魔法は溶けて人の足は尾びれに戻ってしまうよ」と言われてしまう。
    魔女は小竜を溺愛してるからね、普通なら声や命を奪ったりするけど、小竜が大般若と話すの楽しい!って笑うからね、精一杯のおまけですよ。
    キスの条件は可愛い小竜に恋人なんかできたら許せない。小竜はずっと魔女のものであってほしいという嫉妬からくるものですね。小竜は魔女っこ(おばあちゃんこみたいな)だったので余計に。魔女にとって小竜は目に入れても痛くない存在だったので。
    小竜は小竜で(キスなんかしないし)とか思っているから二つ返事でOK。

    晴れて足を手に入れた小竜は大般若と一緒に国を巡る旅(大般若にとっては旅行)に出る。
    各地を回るのは本当に楽しくて、大般若は小竜に服とかも用意してくれて。それは楽しい時間を過ごすわけですよ。ご飯も美味しい! 肉とか野菜、すごい。果物?! スイーツ?!! え、なにこれ! 美味しい!!
    始終にっこにこの小竜を見て、大般若も嬉しい。
    そして小竜は活発で本当に元気いっぱい。海水に浸してなくても足がずっとあるから、とんだりはねたり、それはもうめいいっぱい『人間』を楽しんでいる。
    大般若も小竜の行動力やくるくる変わる表情、明るい性格にどんどん惹かれていく。
    小竜も大般若が優しくて格好良くて、頭も良くて親切で最高の話し相手でとっても好感が持てる。
    それでまあ、恋が始まらないわけがないですよね。

    いつしか二人は恋に落ちるけど、小竜は頑なに口付けを拒むんですよ。まあ、当然ですね。
    大般若は大般若で小竜が自分のことを好きなのは分かっているのに、何故口付けを拒まれるのか謎で仕方がない。頬とか額は平気なのに。何故だ。
    小竜は小竜で大般若とキスしたいけど、そしたら足がなあ……もう旅に出れなくなっちゃう。あと人魚だってバレちゃうしと思って、真実を言い出せない。
    大般若は寝ている小竜に何度口付けをしようと思ったか数えきれない。でも大般若は紳士だったので寝込みを襲うことはしなかった。良かった。

    でもある日、唇以外にキスしまくって身体も触っていたら、小竜が溶けちゃって大般若が「(唇に)したい」と言ったら拒めずに目を閉じちゃったんですよ。うっかり。もう本当にうっかり。頭が溶けちゃっていたので。あまりにも大般若がテクニシャン過ぎたので。
    初めての口付けはそれはそれはもう気持ちが良くて、頭の芯から足の先まで痺れるような快感が身体中を駆けて。そしたら小竜の足は光に包まれて人魚の尾びれに戻っちゃうんですよ。大般若はびっくりですよね。
    小竜もびっくり。しまった!みたいな。
    でも大般若はすぐに冷静になって、小竜をお姫様抱っこするとお風呂に連れてって浴槽に水を貯めて中に入れてあげるんですよ。
    「塩はいるかい?」と聞くから青ざめてた小竜、思わず笑っちゃって。
    「ああ、あると嬉しいかな」って。
    「待ってな」と言って大般若が塩を数種類持って来て「どれが良い?」と聞くから、文字が読めない小竜は全ての種類を一舐めしてお気に入りの塩を選ぶんですよ。それは大般若も好んで使う塩(どうでも良い)。
    やっとのことで落ち着いて、小竜が「気味が悪いと思わないのかい?」と聞いたら、「ちっとも。それどころかこんなに綺麗なんだ。目を奪われるね」と返して目を細める大般若。
    実際、小竜の尾びれは七色に輝いてとても美しい。人魚の中でも歴代で五本の指に入るほど綺麗と言われている。小竜は知らぬ事だが海の世界では「人魚姫」と言われているらしい。小竜も自分の尾びれは好きだったけど、人間と人魚の感じ方は違うしなと内心不安に思ってた。
    でも大般若が優しく微笑んでそう言うから、小竜もほっとして「そう」と呟く。
    そして「でも小竜がキスを拒む理由が漸く分かったよ」の言葉に、小竜ははっとして「もう旅はできないな」と悲しそうな顔をして笑うんですよ。
    でも大般若は小竜の手をとって「魔女に頼んでみよう」と安心させるように言うんですよね。
    そして「小竜ともっと旅がしたい」とも。
    小竜はその言葉がとっても嬉しくて、幸せで胸がいっぱいになって。
    「ねえ」
    「うん?」
    「もう一度、口付けて良いかい?」
    って聞くと、彼は至極幸せそうに微笑んで「もちろん」と小竜の唇を優しく奪うんですよ。
    そうするとね、尾びれはいつの間にか人の足に戻ってる。

    っていうね。
    人魚姫な小竜ちゃんが降ってきましてね。
    キスする度に足と尾びれが交互になるんですよ。
    大変だな!!!
    でもこれでエッチもできるね!!!
    やったね!!!
    無事に初夜迎えられると良いね!
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