SF死亡√ リュノ視点やっぱり一人にするんじゃなかった。
敵のせん滅に手こずっていた俺は、急いでアヴァの元に向った。
今しがた通信機から、アヴァと諜報部員のやりとりが流れてきた。
『早く逃げろ。俺は自力で脱出する』
息も絶え絶えにそう告げ、アヴァの通信は遮断された。
『リュノさん…!!どう、すれば…!!』と
焦燥しきった諜報部員の声が聞こえる。
俺は迷わず、「シンヤはこの場を離れて、夜雲達と合流するんだ。俺は、アヴァを迎えにいく」と答えた。
『でも……』と尚も食い下がろうとする彼を落ち着かせようと、俺は至って冷静な声色で宥める。
「アヴァ一人くらいなら、俺でも運べるよ。すぐに戻るから、救護の準備をして、待ってて」
俺が無茶を言ってるのは、バレてるんだろう。
2939