君の二番目になりたい ライダーとして戦うようになった魅上くんと、伊織くんと。偶然見つけたカオスワールドの扉に三人で入ったまではよかったのだけれど、扉をくぐった先は木々の生い茂る山奥のような場所で、僕たちは早々に魅上くんとはぐれてしまった。
というか、僕が足を滑らせて転がり落ちたのを伊織くんが気付いて助けようとしてくれて、一緒に転がっていった感じだ。ただの足手まといである。僕は扉の外で待機しておくべきだった。申し訳ない。
魅上くんの声は聞こえてこない。気付かずに先に進んでしまったか、運悪く戦闘中か。早く戻るべきなのだろうが――。
「あー……これは、やっちまったかな……」
「断崖絶壁というか、壁走らないと登れない感じだよねこれは。伊織くんでもさすがに無理があるか……魅上くんが来てくれるのを待つしかないね」
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