まだ未熟な『友達』をしていた。 9月中旬。毎年億劫に感じているあの炎天が、ようやくそろそろ鳴りを潜める時期…………だと、認識していたのだけど。
さっきからじりじりと照りつけるこの日差しはとても秋のものとは思えない。幼少の頃を思い返したってこの時期は涼しかったはずだし、むしろ少し肌寒かった記憶さえある。それがどうしてこの数年でここまで変わるんだろう、いろんな理由が思い浮かぶけど、でもきっと全ては世界が狂っているからだ。私ではなく、世界が狂っている。
そう、悪いのは全部私ではなく、私を取り巻く最悪な世界の方。だから今こうして校門の前で待ちぼうけを食らっているのも、私以外の全部が悪いということ。
「…………はあ、こんなことなら先に帰ればよかった……」
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