ふたりぼっち ジムリーダーとして、挑戦者やトレーナーと話している時。ロケット団の総帥として、部下達と話をしている時。しばしば、どうしようもなく大きな感情に包まれる。
果てのない暗闇。終わらない砂漠の道。きっとこれは孤独、というものだ。
戯れに、女に打ち明けてみたことがある。真面目に、かと言って暗くなる訳でもなく、落ち着いて話を聞いてくれた。
「なんだか、わかる気がする。
人をたくさん引き寄せる力を持っているのに、その中には誰一人として、あなたを理解できる人がいないんだ。
ねえ、わたしといる時も、孤独?」
真っ直ぐな目で問いかけてくる。少し悩んだが、嘘は吐けなかった。
「……ああ。そうだ。すまない」
「謝る事ないよ。自覚、あるから。
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