悪魔とクリスマス。街中はクリスマスのイルミネーションで彩られ、賑やかな音楽と楽しげな笑い声が響いている。夕とパストルーパーは、そんな雰囲気の中を歩いていた。
「なぁんかこの時期ってな、ゾワゾワすんな」
パストルーパーがぶつぶつと呟きながら、飾り付けられた大きなツリーを見上げる。
「なんで?」
夕は不思議そうに振り返りながら答える。
「私、クリスマス好きだよ」
その言葉に、パストルーパーは半ば呆れたように眉を上げる。
「お前さ、悪魔とクリスマスの関係考えたことある?聖なる夜とか言われてんだぜ?」
彼は軽く夕の髪の毛を引っ張る。
「能天気も大概にしろよ」
「いた……」
夕は軽く頭を押さえながら、不服そうな顔で彼を見上げる。
「残念だね。クリスマス嫌いなんだ。せっかくケーキ予約したのに」
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