シリウム・ボーイ 最近額のLEDを三原色にビッカビカ光らせるもんだから、おいおいハロウィンにはまだ遠いんだケドと思いながら、修理に出せばと言えば必要ないと言われる。
「自己診断を行いましたが、プログラムに異常はないようです」
「いやいやどう見てもあるでしょ。そのジコシンダン自体がイカレちゃってんじゃないの」
「その心配には及びません。私の機体には強力なファイアウォールがダウンロードされていますので、万が一外部からの攻撃を受けても余程のことがない限り影響はないでしょう。最も、私に内蔵されたメモリーが原因であれば話は別ですが、変異体でない限り可能性はゼロに等しいです」
「ふうん・・・」
なんだか小難しい話をしだした為右から左に流しつつ忙しなく切り替わるライトを指で塞いだ。夜勤明けの掠れた目にはこの僅かな刺激さえ煩わしいのだ。
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