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    ヰノ

    @tion130 落書きと進捗

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    ヰノ

    PROGRESS尊重と愛情(苺の話)
    まだ途中です
    午後も数時間過ぎた頃の事だ。
     一文字則宗が小腹を満たそうと厨を訪れると、今まさに夕餉の仕込みを始めた燭台切光忠がそれに気付いて「どうしたのかな」と声を掛けてきた。
    「いやなに、今日はおやつを貰い損ねてな。小腹が侘しいと鳴くものだから」
    「なるほど、じゃあちょうど良かった。申し訳ないんだけどこの苺、主の所に持っていって一緒に食べてくれないかな」
     そう言う燭台切が困ったように苦笑しながら差し出してきたのは、硝子の器に盛られた大粒の苺だ。赤く艷やかで、ひと目で上等なものだと分かる。何だこれは、と雄弁な視線を受け、燭台切は肩を竦めた。
    「ほら、うちの主、仕事いくらでも引き受けるでしょ。なんでも他の本丸の分まで抱え込んじゃったらしくって。肩代わりした本丸から使いが来て、お礼だって置いていったんだよね」
    「まーたあの子はそんな無茶をしているのか。…なるほどな、任せておけ」
     則宗が器の載った盆を受け取ると、燭台切は「頼んだよ」と眉を下げて笑った。
     ――つまりは、『審神者を休ませろ』ということだ。
     なんと光栄な任務だろうか。執務室へ向かう則宗の足取りは軽い。

     則宗にとって審神者とは、今代 1326