れおなゆ七年後シリーズ~January 30th~ 今日一日でたくさんの人から貰った祝いの言葉にプレゼント、賢汰さんが作ってくれた好物ばかりが並んだ夕飯に、深幸さんが買ってきてくれたケーキ。
これ以上ないくらい充実した時間を過ごしておいて贅沢な話だけど、今年の誕生日終了まであと僅かというところでパズルに欠けたピースがあるような物足りなさを感じていた。
バンド内のメンバーにとっては恒例となった、涼さん主催のバースデーパーティーを終えてリビングから自室へ戻る途中。
元々寄る予定だった場所の前で足を止める。
夕飯のご馳走を食うだけ食って、去り際にちらっとこっちを見たくらいで何も言わずにさっさとリビングから出てった奴の部屋だ。
ドアがほんの少し開いてるのに気づいて、首を傾ける。
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