ヒリヒリリハビリチャレンジ 百だって、何も飛びついてきてくれるレベルのテンションを期待していたわけではない。ただ、仮にも久々の対面にしてはあまりにもむくれすぎだろう。といっそ笑ってしまいたいような気持ちで千の隣に腰掛ける。精一杯彼のご機嫌取りに励む為に、互いの体温が絡み合う近さで。
「ただいま」
「……」
「もう。かわいい拗ね方しちゃって。今日は何がご不満だったの?」
「適当すぎる。やる気あるの?」
「なきゃ来てないよってば。はい、お酒ストップね」
手のひらからグラスを奪うついでにうかがうような口づけをひとつ。予定通り効果はゼロ。ますます細められていく眼に冷たい瞳は心を閉ざすように隠されていくばかりだ。
「ひとりで飲んでたにしては散らかってんね? 誰か呼んだ? ……あっ待って! モモちゃんばっちり当てちゃいますぞ〜」
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