教室の隅で、ぼうっと外を眺めていた。
小学校からの知り合いは、みんな俺を気に入らないみたいだったし、原因も、なんとなくわかっていたから。それを、悪いとは思ってたけど、直そうとも思っていなかったから。嫌われても仕方ないと思ってたから。それから、多分、中学校に上がったところで、また同じようなことになるんだろうって思っていたから。
次々と、浮かんでは、消えていく。
全部全部、言い訳と言ってしまえば、それまでの思考だった。
クラス分けを見に行った時、ちょうど隣にいたやつに、話しかけられた。名前は、颯斗(はやと)。小学校は別のところだったから、なんで俺なんだろうとか、呑気なことを思ったような気がする。確か同じ学校の人が同じクラスじゃなかったらしくて、隣にいた自分にとりあえず話しかけた、くらいなんだと思う。
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