僕らの中身不思議な夢を見た。
僕の体の中から綺麗な光が漏れていて、それがなぜか無性に気になって自分の体に手を突っ込んでそれを引っこ抜いてみれば、それは鶴見中尉…篤四郎さんとの思い出だった。あの日あの時、初めて誰にも言えない、二人だけの唯一無二の思い出。僕の生きる核。
そこで僕はなるほど、と納得した。これはその人間を構成するものなのだ、と。
僕を構成するものを大事に抱えながら、ふと思う。
門倉部長の「核」って何だろう。
普段、のらりくらりと昼行灯を徹底している狸親父が、大事に抱えているものがふと気になった。
どうせ土方歳三関連ではあるだろうが、もしかしたら僕と同じように、何か根本を掘ってみれば、あの狸親父にも後ろめたい黒いものがあるんじゃないのかと。そう期待したのだ。
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