「はあ〜〜〜〜〜」
ウエストセクターのショッピングモール。クリスマスを前にごった返す群衆の中、ジュニアは大きくため息をついていた。クリスマス、それからニューイヤーに向けてのスペシャルライブ。それに備えて、備品やらデコレーションやらを買い込みに来ているところだった。
だが、浮かない顔で歩く彼の表情には疲れが見え隠れしている。
それもそのはず、ここ数日の彼はイベント準備に追われており、まともに睡眠時間が取れていなかったのだ。そんな彼がクリスマス直前、ようやく非番になった今日という日を逃すわけもなく、こうしてショッピングモールまで足を運んでいたのだが……
(クソッ、眠ぃ……。さっさと買って帰って寝よう)
気怠げな様子を隠しもせず、人混みの間を縫うようにして歩いていく。すると、目の前に見知った姿が映った。
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