南想(なそう) @PdQXy6w7KgAyXSHエルリの文字書き。エルリ完全固定。モブハンミケナナ派。甘々ハッピーエンドが大好きです。 ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 3
南想(なそう)MEMOエルリ記憶あり転生 リーマンエルヴィン✕大学生リヴァイ** □ 君を見つけた時、息が止まるかと思った。 透明なガラスの向こう側。カフェの制服である黒のエプロンを身に着け、どこかのサラリーマンへにこりと笑顔を見せている。 そんな笑顔は知らなかった。いつも眉間に皺を寄せ、睨むように人を見ていたから。 いや、違う。知っている。 気の許した仲間の前で。 深夜の執務室で。静かな私室の部屋で。 ごく稀に。ごく僅かに口角を上げて、不器用に、けれど優しく小さく笑う表情を知っていた。 リヴァイ兵士長。 幼い頃から記憶にある、人類最強で俺の腹心の部下。 「いらっしゃいませ」 自動扉が開き店内に足を踏み入れると、若い店員の声が聞こえてくる。一週間迷い悩んだ末に来てしまった店。ゆっくりと足を動かし、レジに近い位置のテーブルに座った。 2430 南想(なそう)DONEエルリ pixiv作品『ほどける』の俳優エルリと女優アイのお話【うわさのふたりとエキストラ】に参加させていただきます♪短いお話ですが、楽しんでもらえたら嬉しいです。ウワサの二人〜女優アイの場合〜** 「アイさんお疲れ様でしたー!」 「はーい、お疲れ様でした」 にっこりと笑顔を浮かべて手を振ると、若いスタッフは嬉しそうに手を振り返してくれる。その笑顔のまま軽やかにワンピースを揺らし、通路を歩いて、すれ違うスタッフたちに微笑み挨拶をしてから、私は楽屋の中に入った。 「…最悪」 スッと笑顔をやめて椅子に腰掛けると、テーブルに置いてあるミネラルウォーターのペットボトルを乱暴に手に取る。イライラを落ち着かせるように水を一口飲んだけど、一向に収まる気はしない。 今日は予定通りファッション誌の撮影が入っていた。一週間のコーデ特集で私一人の撮影。撮影は順調でそれなりに乗ってきたところで、気の利かないスタッフが誰かさんを連れてやってきた。隣のスタジオで撮影中だったという、リヴァイ・アッカーマンを。 5619 南想(なそう)DONEエルリ pixiv作品『ほどける』の俳優エルリとファンのお話【うわさのふたりとエキストラ】に参加させていただきます♪短いお話ですが、楽しんでもらえたら嬉しいです。ウワサの二人〜とあるファンの場合〜** 私の部屋の一番大きな壁には、自慢のポスターがある。 近所のジーンズショップで大勢のファンの抽選をかいくぐり必死で獲得した、エルヴィン・スミスとリヴァイ・アッカーマンの初共演のあのポスター。 私は元々エルヴィン・スミスの映画もドラマも観ていたし、彼のことは好きだった。ただ熱狂的という程ではなく、同じくファンである大学の友達と一緒にキャッキャと喜ぶくらいだけど。 そんな時に、あの共演にやられた。 白いシャツにデニム姿の飾り気のない二人。雰囲気もナチュラルで爽やかな筈なのに、あの表情と目線と手つきがたまらなく格好良くて、一瞬で惚れてしまった。 すぐにジーンズショップに走り込み、6千円以上お買い上げの方に渡されるポスターの絵柄のポストカードを即手に入れた。大事に持ち帰り、帰りのバスの中でこっそり見ては顔をにやつかせ、カードに穴を開けないよう100均で購入したイイ感じの額縁に入れて飾った。今それは、私の机の一番イイ位置に置いてある。 3864 1