司書補オルガの独白目が覚めた時には、既に空間は元に戻っていて。
白夜も、使徒たちも、いなくなっていた。
アンジェラ様や使徒の姿になっていたラインハルトとエンジェルも、元の姿に戻っていた。
今まで長い夢でも見ていたような感覚だ。
あの時、白夜の力を身に纏ったアンジェラ様が、宗教の階に降臨した。
まるで、白夜そのもののようだった。
それだけでなく、白夜本体もまた降臨した。
復讐の終着点。私の今までの人生の報い。
例え仲間を眷属にされようとも、殺意と憎悪は鳴りを潜めなかったように思う。
アンジェラ様…いいえ、『白夜』が体勢を崩したのを見た時、私は駆け出さずにはいられなかった。
ユージーンが止める声が聞こえた。でも、理性で止められるようなものではなかった。
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