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    宗教の階 完全開放戦後の話

    司書補オルガの独白目が覚めた時には、既に空間は元に戻っていて。

    白夜も、使徒たちも、いなくなっていた。
    アンジェラ様や使徒の姿になっていたラインハルトとエンジェルも、元の姿に戻っていた。

    今まで長い夢でも見ていたような感覚だ。

    あの時、白夜の力を身に纏ったアンジェラ様が、宗教の階に降臨した。

    まるで、白夜そのもののようだった。
    それだけでなく、白夜本体もまた降臨した。

    復讐の終着点。私の今までの人生の報い。
    例え仲間を眷属にされようとも、殺意と憎悪は鳴りを潜めなかったように思う。

    アンジェラ様…いいえ、『白夜』が体勢を崩したのを見た時、私は駆け出さずにはいられなかった。

    ユージーンが止める声が聞こえた。でも、理性で止められるようなものではなかった。

    手応えはあった。時間の痕跡や蒼い星の信徒を倒した時のような…少し前まで、使徒を倒した時と同じような感覚はした。

    でも、まだそれはそこに立っていて…、
    体が動かずに、そのまま意識が飛んだように思う。

    その後何がどうなったのか、私には分からない。

    ホクマー様に聞いたら、あの場に『たった一つの罪と何百もの善』が君臨したのだという。

    確かに、白夜は光の中に消えたのだろう。
    私がかつて見た、あの燃えたぎる光に焼かれたのだろう。ホクマー様の祈りが、全てを無に返したのだろう。

    少し複雑な気持ちではある。あるけど…

    ようやく肩の荷が降りたような、そんな感覚を私は今覚えている。

    そうだ。確かに、あの時、神は死んだのだ。
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