episode:?? ─ Side P ─ 目が覚めたら知らない場所で大の字で寝ていた。肌を撫でる風に混じった鉄臭い匂いと冷たさが、微睡みの中にある意識を一気に覚醒させる。
弾かれるように上体を起こせば、辺り一面には平原が広がり、そのあちこちで崩れた壁や瓦礫、割れたガラスの破片や何かの機械の残骸などのガラクタの山々が点々と見えた。
「・・・・・・」
何処だ、ここは。まるで自分を取り囲むようなガラクタの山々の中心で、心でそう溢した青年が一人ポツンと佇んでいた。
青年ことPicoは、初めて見る景色にlaf<銃>を構え周囲を警戒する。先程まで─半ばPicoが連行された形で─一緒にいたあの二人の姿が見えない。
何処にいるのか探そうと動く途中で、何かの気配に気付き今もこうして銃を構えている。何かがいる。なのに、それが何なのか分からない。足音や呼吸音、気配などでそれが人なのかクリーチャーなのかが分かるPicoにとって、それは初めてのことだった。
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