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    クヴィアfnf

    @kuvia_fnf11

    主に自AUのあれこれ(小説、イラスト)を投稿します。

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    クヴィアfnf

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    ⚠️こちらはくりとさん(@KyqDdg2)作【Investigator_AU】と自AU【Soulless_AU】のクロスオーバーです。
    探索者BF、GF、Picoの三人が、Dlemonの脅威に晒された世界に迷い込み、そこで自分たちとそっくりな人物と出逢うお話です。
    お話は基本的に探索者BF、GF、Picoの視点や知識を元に展開します!

    ##クロスオーバー
    ##FNF_Soulless_AU
    ##FNF_Investigator_AU

    episode:??  ─ Side P ─ 目が覚めたら知らない場所で大の字で寝ていた。肌を撫でる風に混じった鉄臭い匂いと冷たさが、微睡みの中にある意識を一気に覚醒させる。
    弾かれるように上体を起こせば、辺り一面には平原が広がり、そのあちこちで崩れた壁や瓦礫、割れたガラスの破片や何かの機械の残骸などのガラクタの山々が点々と見えた。
    
「・・・・・・」
    
何処だ、ここは。まるで自分を取り囲むようなガラクタの山々の中心で、心でそう溢した青年が一人ポツンと佇んでいた。
青年ことPicoは、初めて見る景色にlaf<銃>を構え周囲を警戒する。先程まで─半ばPicoが連行された形で─一緒にいたあの二人の姿が見えない。
    何処にいるのか探そうと動く途中で、何かの気配に気付き今もこうして銃を構えている。何かがいる。なのに、それが何なのか分からない。足音や呼吸音、気配などでそれが人なのかクリーチャーなのかが分かるPicoにとって、それは初めてのことだった。

    
─ケ・・・・・・タ・・・ミツ・・・・・・。

    Picoの背後から突如、何かの声のような音が微かに響く。すぐさま振り返ったPicoの目に、ガラクタの影から見たこともないクリーチャーがぬっと現れるのが映った。それは銀河のような肌をしており、骨張った長身の身体と、その体に不釣り合いな逞しく太い大きな腕と足を持つ、あの憎たらしいレモン頭にそっくりだった。
    頭で何かを理解する前に、Picoは咄嗟に近くの崩れかけた壁に隠れる。それと同時にパッとクリーチャーが振り返った。が、ギリギリのところでPicoの姿は目に入らなかったらしく、しばらく壁の方をじっと見つめていたクリーチャーは、ふいと別の方へ頭を向けそちらへとゆっくり歩いて行った。

    「・・・・・・」
    ─ドクン、ドクン・・・。
    心音がやけにうるさい。乱れる息を整え、Picoは壁から少しだけ顔を出した。のし、のしと大きな音を立て、その場から去っていくクリーチャーの背に照準が向けられる。暗闇の中で月明かりを受けてキラリと光る銃が、白く鋭い眼光が謎のクリーチャーをしっかりと捉えていた。
    緑の半透明の照準が、クリーチャーの胸元に当たる場所にしっかりとロックされ、次の瞬間、緑の光線のような弾丸がその背を貫く。弾丸に貫かれたクリーチャーは、胴体に大きな風穴を作りそのままどうっと音を立てて膝から倒れた。
が、しかし──
    
「・・・・・・なっ!?」

    倒れたクリーチャーは何事もなかったかのようにムクリと起き上がった。しかも、よく見れば胸元の風穴はみるみる塞がっていき、クリーチャーが立ち上がる頃には完全になくなっていく。そして、一泊置いてぐるりと首だけが後ろを振り向いた。その挙動に面食らったPicoの動揺が、構えた銃にも影響して弾丸の軌道が逸れてしまった。
    
見知ったレモン頭の見慣れぬクリーチャーの目が、銃を再び構えるPicoの姿を捉えニタリと口元を歪ませる。クリーチャーはPicoが一瞬固まったのを見逃さず、すぐさま体をこちらに向き直し助走を付けて長く太い腕とを彼に伸ばした。半ば突進の如く迫る巨体を、Picoは地を蹴って左に避け、すかさず弾丸を二発撃った。緑の弾丸の軌道はクリーチャーの右腕と右脇腹を貫くが、またしても一瞬で傷が塞がりきってしまう。
    
「クソッ・・・・・・!」
    
Picoの苛立ちを解き放つかのように、銃弾がクリーチャーの頭、胴体、腕、脚を何度も何度も貫くも、どれだけ撃っても事態が好転する決定打にはならなかった。銃撃にとうとう慣れてしまったクリーチャーが、まるで弄ぶように一歩一歩ゆっくりとPicoを追い詰める。
    Picoは常に周囲を警戒しながら標的を注視していたが、焦りからか退路を絶たれているのに気付くのが遅かった。背後にはガラクタの山が通せんぼしており、前方にはクリーチャーが腕を大きく広げている。相手は常にPicoの一挙手一投足を見逃す気はないらしく、ある地点から一歩も動く気配を見せなかった。
    もはやPicoに残された手段は少ない。一か八か、クリーチャーの脳天を撃ち、ガラクタの山を駆け上がるよう走った。しかし、慣れない足場では思うように距離を離すことが出来ず、登るのにも一苦労だった。細かなガラクタの一部が、Picoの足を滑らせなかなか頂上にたどりつかせてくれない。
もたもたしている間にも、クリーチャーの傷は消えていく。
    未だ山の下の方で必死に駆け上がろうとする己の体を、クリーチャーに掴まれてしまった。だが、咄嗟に懐に忍ばせていたナイフで、Picoは胴体を掴んでいた方のクリーチャーの手首を切り払う。ナイフで切られた手首は、ベチャリと音を立てて地面に落ち、拘束から解放されたPicoは隙を付いてクリーチャーの脇を駆け抜けた。
隙をつかれた為か、それともナイフで手首を切ったお陰なのか、クリーチャーは何故かすぐには動かない。好奇だと思ったPicoは体勢を整える為にも、クリーチャーを倒すことよりも二人を探す方がいいと判断し、ガラクタの山々の間を縫うように走り抜けた。


    ***

    「・・・・・・何なんだ、ここは」
    
苔の生えた岩に座り、ようやく一息付いてからPicoはそう零した。
ガラクタの山が点々とする平原を抜けた先は、何かのタワーやビルのような建築物が崩れて廃墟同然となった場所だった。あちこちで見かける建物は壁が崩れていたり、形は残っているが中はボロボロだったり、割れたガラスやヒビの入ったレンガや壁の一部だったりが散乱している。とても人が住んでいるように見えなかったが、Picoには却って好都合だった。
人気がないのを確認した後、雨風を凌そうな場所と一息つけるような空間を、時折鉄屑に足を取られそうになりながらも探し続けた。
    ようやく見つけた場所は、少しヒビが入った壁の小さなビルらしき建物だった。見通しもよく、不思議なことに崩れる気配がしないその場所を、Picoは仮拠点として僅かな間居座ることにした。
    
「・・・・・・」

    いつもならあの二人の能天気なやり取りにツッコミを入れたり、注意するのだが肝心の二人が居ないので特にすることもない。仕方なくPicoは持っている銃を何となしに撫でた。あの二人が居ない状態がここまで退屈に感じるとは思ってもみなかった。
    
(無事だといいが・・・・・・)

    珍しい状況にPicoは二人のことを思い浮かべる。

    ─ザリッ、ザリッ、ザリッ。

    退屈な静寂の中で聞こえた音に、Picoは天井を見上げた顔を建物の外の方へと向ける。砂利を踏んだような音は、一定の間隔で聞こえており、音の軽さと間隔からあのクリーチャーではないことが判った。
    銃を構え壁を背に外の様子を伺う。すると、今いるビルの前方にあるガラクタの前でしゃがみ込む人影をPicoは見た。その人影をよく見ようとするが、月明かりの僅かな光源しかないこの場所では、それが人なのかクリーチャーなのかも分からない。

    警戒しながら、音を立てないよう素早くビルから出て、建物から壁へ、壁からガラクタの山へと移りながら徐々に距離を詰める。謎の人影との距離が近付くにつれ、怪しい動きをしているのは人間だと分かる。そして、その人物の近くで聞こえてくるのは、ガチャガチャと金属や固いものがぶつかったようなうるさい音だ。
    ──カチャリ・・・。
    Picoが懐に隠した銃を取り出す頃には、人影は目と鼻の先におり、ガラクタ弄りをし続ける人影こと─男の後頭部に銃を突き付けていた。それまでPicoが近くにいたにも関わらずガラクタ弄りを辞めなかった男は、その音を聞いた瞬間、ピタリと動きを止めた。

    「・・・・・・おい、ここで何をしている」

    銃口を突き付けながら、鋭い目つきでPicoは男は睨んだ。男はゆっくりと立ち上がり、両手を上げては立ち上がるのと同じ時間を掛けて、Picoの方へと体ごと顔を向けた。その顔を見た瞬間、驚きに目を見開いたのは逆にPicoの方だった。
    
左の前髪を少し下ろしたオレンジ色のツンツンした髪型に、目立つパステルグリーンのカーディガンの中に、白のシャツを着た白い瞳を持った青年がそこにいた。
    驚くPicoとは裏腹に、青年の方は動じておらずPicoを見つめては首を傾げる。そのあと何かにピンと来たのか、カーディガンの内側から機械を取り出しそれを耳につけた。
    取り付けられた物からはピピピッと電子音が鳴り、何かが起動したのだとPicoにも分かった。我に帰ったPicoが再び銃口を突き付けた時、ようやく青年が口を開く。
    
「・・・やあ、初めまして。驚かせてごめんね」
    
銃口を突き付けられているにも関わらず、やたらと落ち着き払った態度でそう彼は答えた。彼の口から出た音は、肉声にしてはラジオで通したような音に聞こえる。しかし、聞き取りづらいわけではなく、耳に心地よさすら感じる気がした。
    
「・・・・・・」
    「えっと・・・聞こえてる?」
    「・・・・・・」
    「おかしいな・・・機械の調子悪いのかな?」
    衝撃にすぐさま反応できないでいるPicoを他所に、聞こえていないのではと不安になった青年が、どこに忍ばせていたのか今度はスケッチブックを取り出し、その中のあるページをPicoに見せた。
    
(『ちょっと待ってて』・・・・・・?)

    見せられたページにはそう書かれていた。そして、Picoが見てくれたのを確認してすぐに機械を弄りだす。目盛らしき何かを少しだけ弄り、まるでマイクテストのように「あー」と声を出す。声を出すと言っても、口から出たものではなく小さなマイクのような物を通して聞こえた音なのだが。
    “声”を出しながら青年が調整していくと、先程のラジオを通したような音よりもだんだんクリアな音になった。

    「あー、あー、えっと、どう・・・かな?ちゃんと聞こえるようになってる・・・?」

    「・・・・・・聞こえてる」

    あまり反応のないPicoに対して、青年がまた目盛を弄ろうとし始めたので素直に聞こえていることを伝えた。ようやく声が聞けたことに安堵した青年が、「よかった」と目元を和ませた。
    「君は、初めて見る人だね・・・レジスタンスに保護された人?」

    「いや、違う・・・?待て、レジスタンスってのはなんだ?」

    聞き慣れない言葉に流石のPicoもスルーできなかった。言葉の意味は分かるが、国同士の戦争もない世の中に必要はあるのだろうかとPicoは思う。彼の言葉を聞いた青年は、少し不思議そうな表情をしながらPicoにレジスタンスについて教えてくれた。

    レジスタンスとは、今この世界において脅威的な存在である『Dlemon』に抵抗する為、生き残った者たちをかき集めて作った組織らしい。現在は、空間の歪みから出てくる<Void Monster>の侵攻を食い止めたり、連中から住民を守ったり、避難させて保護したりと仕事は多いそうだ。
    
「Void・・・Monster・・・・・・」
    
「Bが奴らのことをそう呼んでいたよ。Bの話だと、魂のない空っぽの住民たちがDLemonの力に汚染されてああなるらしいんだけど・・・・・・疑問の解決になった・・・かな?」

    それどころかより疑問が増えた状況だ。Picoの頭の中では、青年から聞いた情報と言葉が渦を巻く。頭の中でどれだけ並べても、これまでの知識や経験に結びつきそうになく、Picoは頭を抱えそうになった。
    (DLemon?Void Monster?魂のない住民?なんだ?どれも初めて聞くことばかりだ・・・・・・)

    明らかに今までの怪奇的事象ア  レとは異なる“何か”が目の前で起きている。銃を構えていない方の手でPicoは頭を抱え、険しい顔で冷静になろうと必死だった。

    だからこそ、気付くのが遅れてしまった──
先程のクリーチャーがすぐ近くまで来ていることに。
    
「危ないっ!」

    青年のマイク越しの声が聞こえたのと同時にPicoは突き飛ばされた。見れば、先程までPicoが居た場所に、クリーチャーこと<Void Monster>の腕が迫っていたところだった。
    
体勢を立て直したPicoは、すぐさま銃を構え撃った。緑の光線のような弾丸は、相変わらず大したダメージになっておらず、<Void Monster>の体につけた風穴は見る間に元に戻っていく。体が駄目なら足、それでも駄目なら腕、頭と的を変えてみたがどれも効果がない。
    
(クソッ・・・こんな奴相手に、また逃げなきゃいけないってのか・・・・・・!)

    苛立ちとプライドから、なかなかその場を離れられずにいるPicoは、ふと青年が気になって彼に逃げろと声を掛けた。しかし、青年は逃げるどころかPicoの前に躍り出た。
    「な、何してる!早く逃げろっ」

    ─こんな化け物に一般人が敵うはずがない。
    出会ったばかりの、“何処かで見たことあるような顔”の初対面の青年に対してPicoはそう思っていた。自分とそっくりな顔したやつが、目の前で危険な目に遭うなんて夢でも見たくない。と、彼を下がらせる為、無我夢中で手を伸ばす。
    青年のカーディガンの襟を掴んだ時、青年がこちらに顔を向けPicoを一瞥する。それから前を向く直前に見た青年の顔は、ひどく穏やかな表情をしていた。
    
「そっか・・・君は、あいつとずっと戦ってたんだね・・・」

    そう静かに呟く彼の手には、いつの間にか銃が握られていた。彼がまた振り返り、優しい笑みを作って「大丈夫」と安心させるようにPicoに言う。それをただ見ることしかできず、驚愕に見開かれた目が迫る<Void Monster>を捉えた。

    青年は両手で銃を構え、<Void Monster>の顔に照準を合わせると間髪入れずにすぐ撃った。彼が撃った弾丸は、<Void Monster>の顔を貫通せずベチャッと音を立てる。その途端、<Void Monster>は雄叫びを上げ、顔から何かを引っぺがそうと踠いた。
    
「な、何が、っ!?」
    
「さあ、こっち!早く!」

    <Void Monster>が暴れている原因を探る前に、状況も分からないまま青年に手を引かれしまう。後ろを振り向くと、<Void Monster>の顔に黄色い何かが付着しており、それを剥がそうと必死だった。
    暴れ回る化け物の姿は、青年に手を引かれ路地のような場所に入ると、建物の影に隠れてしまいやがて見えなくなった。

    廃墟のエリアは妙に入り組んでおり、足場も悪い箇所が多くとても歩き辛かったのだが、青年に手を引かれている為なのかあっさりと抜けることが出来た。
    廃墟エリアから抜け出た先は、見上げるほどの「C」と描かれた壁が立ち塞がっていた。よくよく見れば壁には切れ込みのような箇所があり、まるで巨大なシャッターにも見える。
    
先程まで影も形もなかったちゃんとした建築物に、Picoが何度目かの衝撃を受けている中、隣の青年はカーディガンの中から取り出したタブレットを弄りだす。すると、しばらくしてノイズ音が耳に付けている機械から漏れ出した。

    「・・・はい、こちら“Pico”だよ。うん、そう、Bはまだそっちにいないの?・・・分かった。とりあえず、人を保護したからCゲート開けてくれる?」

    誰かと話す青年がある人物の行方を聞いた時、一瞬悲しそうな顔をしたがすぐに気を取り直して用件を伝える。が、Picoが気にしたのはそっちじゃない。
    ──今、彼は自分のことをなんと言ったのか。
    
「おい・・・お前今・・・・・・」
    
「ん?・・・・・・ああ、ごめん。そういえば、助けてくれようとしてたのに、お礼も自己紹介もまだだったね」

    青年がPicoに向き直る。彼の背後で重い音を響かせながら壁に切れ込みが入り、ゆっくり、ゆっくりとゲートが開かれる。
    ゲートの中から光が漏れ、ふわりと吹く暖かな風が青年とPicoの服をはためかせた。立て続けに起こる不可解な出来事からPicoを救うかのように、青年は─いや、“Pico”は初めて顔を合わせた時と同じ穏やかな表情でこう言う。
    「さっきは助けてくれてありがとう。僕はPalmiro Cortinovisパルミロ・コルティノーヴィス。長いから“Pico”でいいよ」
    
「・・・・・・・・・・・・・・・お前が、“Pico”?」
    
驚愕に見開かれたままの瞳に映るのは、自分と同じで自分じゃない誰か。彼の名を聞いてPico──Phineas Courtneyフィニアス・コートニーは、ようやくここが自分達のいた世界でないことを知った。
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    クヴィアfnf

    DONE⚠️こちらはくりとさん(@KyqDdg2)作【Investigator_AU】と自AU【Soulless_AU】のクロスオーバーです。
    探索者BF、GF、Picoの三人が、Dlemonの脅威に晒された世界に迷い込み、そこで自分たちとそっくりな人物と出逢うお話です。
    お話は基本的に探索者BF、GF、Picoの視点や知識を元に展開します!
    episode:??  ─ Side P ─ 目が覚めたら知らない場所で大の字で寝ていた。肌を撫でる風に混じった鉄臭い匂いと冷たさが、微睡みの中にある意識を一気に覚醒させる。
    弾かれるように上体を起こせば、辺り一面には平原が広がり、そのあちこちで崩れた壁や瓦礫、割れたガラスの破片や何かの機械の残骸などのガラクタの山々が点々と見えた。
    
「・・・・・・」
    
何処だ、ここは。まるで自分を取り囲むようなガラクタの山々の中心で、心でそう溢した青年が一人ポツンと佇んでいた。
青年ことPicoは、初めて見る景色にlaf<銃>を構え周囲を警戒する。先程まで─半ばPicoが連行された形で─一緒にいたあの二人の姿が見えない。
    何処にいるのか探そうと動く途中で、何かの気配に気付き今もこうして銃を構えている。何かがいる。なのに、それが何なのか分からない。足音や呼吸音、気配などでそれが人なのかクリーチャーなのかが分かるPicoにとって、それは初めてのことだった。
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