”こんにちは、お姉さん”
”突然ですが、僕のビジネスにつきあってもらえませんか”
”後ろめたいことは何もありません”
立て続けに更新される通知を反射的にタップして、メッセージを読んでしまったことを、星はわずかばかり後悔した。発信者はサンポであり、内容は怪しさのつき纏う何らかの依頼である。かといって、理由もなく断るのはいくらなんでも気が引けたし、風呂に入るだとか夕食だとかの口実で無難に返したところで、その後にまた勧誘が始まること間違いなしであったので、どうしようかと思案しているうちにも、追加でサンポは詳細を送りつけてくる。
”実は今、ベロブルグ郊外ツアーを企画しているんです”
”ガイドは僕の本分ですからね”
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