五条家当主とかぐや姫の子孫の私の話「愛してたよ。最初から、ずっと」①私は、生まれて3カ月で将来の伴侶が決められた。
新生児だった私の両目に、かぐや姫の金の瞳が現れたからだ。
私は篁家において久方ぶりに出生した先祖返りであり、平安時代に月から降りて来た天上人・輝夜の魂を降ろすことが出来る器だった。
その私の存在をすぐに聞きつけて、こちらも生まれたばかりの跡取りの伴侶にしたいと申し出た家があった。
―――呪術界御三家が一角、五条家。
生まれたばかりの跡取りとは、五条悟。
400年ぶりに生まれた六眼を持つ赤ん坊。
私の人生は生まれて3か月で、彼の番として生きることを決められてしまった。死ぬ日さえも。
2018年12月24日。
これが私の死んだ日。
『愛してたよ。最初から、ずっと』 ①
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