222(猫の日) 「しゅくにゃー!!!」
のんびりと椅子に座り、雑誌を捲っていた宿儺は、突然の弟の叫びに大きなため息をついた。
「…どうした? 悠仁」
悠仁は、齢六歳ながらも呪力があり、小学生ではあるが既に呪術師としての仕事を始めいた。そんな彼は、たまに呪いにかかることがあった。ヤバいような任務は回ってこないため、変わった呪いにしかかかったことがないが。
「おれ、猫になる呪いにかかっちゃったにゃー!」
そう言って寄ってきた彼は猫耳と尻尾が生えていた。どうやら、本来猫になる呪いをかけたつもりが、中途半端に作用したらしい。
流石俺の弟だ。なんて思いつつ、宿儺は携帯のカメラを起動した。
「問題ないだろ。お前は猫になってないし」
1993