らいせをまちわびる。気付いた時にはここで君を待っていた。
毎月君は花を供えに来てくれた、時には妹と時には友人と
…君は毎月花を供えに来ては話をする
誰かに会った話や出来事、美味しかった物話など身振り手振りで話して聞かせた。
一通り話し終わるとそっと息を吐き
「またあいにきますね」そう笑う
『またおいで』聞こえないだろうが俺はいつも君へと言葉をかける
毎月違う花を持って訪れる君の話を心待ちにしては
「またあいにきます」の言葉に『またおいで』を繰り返す
いつか消える存在として留まるなら
自分から君に会いに行くのも考えた…しかし
「またあいにきます」
そう告げる君の言葉が俺を留めた
か細くなった君は「またあいにきます」そう言うから
…俺はずっとここで君を待ちわびる。
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