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    うずら

    pk_3630

    DONE昨夜の癖友のお話(半額シール貼られたうずらの卵)からお借りした現代AU曦澄
    注意 江澄が卵産んで生計立ててる(成人向け描写はないです)
    曦がその卵買ってるし食べてる
    途中ちょっと江澄が可哀想かも
    細かいことは気にしない方向け
    卵産む江澄と買いに来る曦臣「また売れてない…」
    江澄はうずらの卵ほどの小さな卵が入ったプラスチックのパック容器にシールを重ねて張った。
    『半額』
    黄色と赤の目立つシールを張るこの瞬間は、どうしようもなく惨めで恥ずかしい。悔しくて悔しくて、唇をきゅっとと結んだ。

    江澄は卵を産み出せる人種だった。江澄が産む卵は小さいけれど味も栄養価も抜群の卵であり、雲夢卵という名でブランド化されていた。
    養育され、ただ卵を生み出している生活に始めは不満や不安はなかった。だが、食べるものや行動にいちいち制限を付けられる窮屈な生活は次第に江澄を追い詰めていった。その厳しさが江澄のためだったなら、多少辛くても耐えられたのだろう。しかし、産み出す卵の価値を上げるための厳しさだと、いつの頃からか気づいてしまった。産み出す卵の質や量が少しでも落ちれば、容赦なく叱責を受ける日々。卵にしか目を向けられず、江澄自身のことを誰も見てくれない環境。江澄はいつしか、ストレスで卵を産みづらくなってしまった。
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