トップスピード
ParAI_t
DONE1=0の証明 / クロアスクロービスさんキャラスト公開記念第四段②。
もう公式がトップスピードで衝撃的で、これ霞んでしまう気しかしないな!?(白目)----------------------------------------------------------------------------------------
深夜、クロービスは幾度目かの悪夢で目が覚めた。ここのところ、十数年来の不眠を改善するきっかけとなった人物の存在により、安眠は妨害され続けている。額の汗を拭い、詰まる息を吐き出すと、僅かな眠気すら感じられなかった。
「水でも飲むか……」
喉の渇きを潤すには、無色透明な水が最適だ。アステルが見つけてきたというよく眠れる茶など論外だった。味や香りから連想される彼女の存在は、茶の効能よりも強い毒に感じられる。
旅の終着点が近付いて、グランスレイヤーの候補がちらほらと現れ始めていた。クロービスもそのうちの一人だ。
けれどあの悪夢の先で、己が言おうとしている言葉からするなら、自分はそんな者に選ばれるべきではない。この恐れは、弱さは、アステルの枷になってしまうに違いなく。十全に力を発揮できない者に宿願が果たせるなどとは到底思えない。
なれば、芽生えた感情の一つ程度、無に帰するのは容易 619