プラス
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DONE #mirmプラスmfstにいたずらされたのでやり返す話
自分はいたずらするけど、やり返されたら焦るのかわいいよね
1/11やられたら倍にして返すタイプ「はい、どーぞ」
食後のアイスを食べていたメフィスト様が、突然スプーンを差し出してきた。
「……どうも?」
くれるならもらおうかと口を開けたら、
「やっぱり止めた」
と、スプーンを引っ込める。意味わかんないな。たまにメフィスト様はそういうじゃれあいをしたがる。
正直面倒だと思っている。普通に意味わかんないし。
「メフィスト様」
「はい」
私が真顔で見返すと、気が引けたのかメフィスト様の顔が引きつる。
立ち上がって手元のアイスをスプーンですくいメフィスト様の横へと移動する。
「メフィスト様、あーん」
「え」
「あーん」
「……」
恐る恐る口を開けたメフィスト様に微笑んでからアイスを口に突っ込んで鼻へとキスをした。
817食後のアイスを食べていたメフィスト様が、突然スプーンを差し出してきた。
「……どうも?」
くれるならもらおうかと口を開けたら、
「やっぱり止めた」
と、スプーンを引っ込める。意味わかんないな。たまにメフィスト様はそういうじゃれあいをしたがる。
正直面倒だと思っている。普通に意味わかんないし。
「メフィスト様」
「はい」
私が真顔で見返すと、気が引けたのかメフィスト様の顔が引きつる。
立ち上がって手元のアイスをスプーンですくいメフィスト様の横へと移動する。
「メフィスト様、あーん」
「え」
「あーん」
「……」
恐る恐る口を開けたメフィスト様に微笑んでからアイスを口に突っ込んで鼻へとキスをした。
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DONE #mirmプラスmfstと新年会という名の貴族会に参加する話
貴族会で卒のない対応をするmfst見たくない? 私は見たいよ。
1/10貴族宛ての顔を作る さて、新年最初の貴族会である。とはいえ目ぼしい貴族の方々とは既に新年の挨拶で顔を合わせているので、今回は顔見せくらいしかしない。
「俺は! 踊らない!!」
と、出掛けに言い張ったので、
「左様ですか。それであれば上手くお断りください。ご自身で! 軋轢なく!! お断りください!」
と、こちらからも言い含めてある。貴族同士の交流の場で目に余るような喧嘩をしてはいけませんよ? という秘書からの太めの釘だ。
そういうわけなので、メフィスト様は穏やかに踊りの誘いを断っていた。
そもそも貴族会で踊るとはどういうことか。意中の殿方とイチャイチャするためか、もしくは密談のためである。メフィスト様は私以外の悪魔とイチャイチャする気もなければ、秘書である私に聞かせられないような話を聞く気はない、という態度を一貫して取っている。それならそれで良い。良くないのは私に愛人だのなんだの噂が立つことくらいだ。
986「俺は! 踊らない!!」
と、出掛けに言い張ったので、
「左様ですか。それであれば上手くお断りください。ご自身で! 軋轢なく!! お断りください!」
と、こちらからも言い含めてある。貴族同士の交流の場で目に余るような喧嘩をしてはいけませんよ? という秘書からの太めの釘だ。
そういうわけなので、メフィスト様は穏やかに踊りの誘いを断っていた。
そもそも貴族会で踊るとはどういうことか。意中の殿方とイチャイチャするためか、もしくは密談のためである。メフィスト様は私以外の悪魔とイチャイチャする気もなければ、秘書である私に聞かせられないような話を聞く気はない、という態度を一貫して取っている。それならそれで良い。良くないのは私に愛人だのなんだの噂が立つことくらいだ。
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DONE #mirmプラス寝言を捏造するmfstの話
1/9かわいいのにたまにカッコイイのはズルい 俺のかわいい秘書が腕の中ですよすよと寝ている。やたらと幸せそうな顔で寝ていて、どんな夢を見ているのか気になる。普段は目が覚めたらいないことが多いけど、今日は珍しく俺の方が先に目が覚めたのだ。
かわいいのでマジマジと眺めていたらもそもそと動いて、ゆっくりと目が開いた。
「ん、めふぃ、さま」
「おはよ」
「おはよ、ござ、ふわ……ます」
「ずいぶん俺の名前呼んでたけど、どんな夢を見てたの?」
100%の嘘だ。寝息以外特になにも漏らしていなかった。いなかったけど、彼女の幸せそうな夢に俺が出てこないわけがないのでそう言ってみた。
「えっ、声に出てましたか? メフィスト様とデートしてる夢見てました」
……俺との夢であって嬉しい反面、言わせてしまった感も拭えない。
910かわいいのでマジマジと眺めていたらもそもそと動いて、ゆっくりと目が開いた。
「ん、めふぃ、さま」
「おはよ」
「おはよ、ござ、ふわ……ます」
「ずいぶん俺の名前呼んでたけど、どんな夢を見てたの?」
100%の嘘だ。寝息以外特になにも漏らしていなかった。いなかったけど、彼女の幸せそうな夢に俺が出てこないわけがないのでそう言ってみた。
「えっ、声に出てましたか? メフィスト様とデートしてる夢見てました」
……俺との夢であって嬉しい反面、言わせてしまった感も拭えない。
かなぎ
PAST〓夢gggWebオンリーで展示した作品です。
過去作の「今でも胎児の夢を見る」と繋がっています。というか一部過去作読まないと分からない部分があって申し訳ないです。
#gggプラス
君と朝日をみていたい――多分、私は夢を見ている。
ここは洞窟だろうか?天を見上げると遠くに穴が開いていて、綺麗な月が見えている。目の前には花弁が真っ赤に染まった巨大な桜。そして謎の祠。
「こんな場所、夢でないとあり得ないよね……」
何もかもが非現実的な光景だった。ひんやりとした空気だけは嫌なリアリティがある。
「明晰夢ってやつなのかな……。そういえば夢の中で『これは夢だ』と思ったこと、今までなかったかも……?」
神秘的な光景に反するように、私は布団に入ったままの姿――つまりパジャマであった。いったいこれはどういう状況なのだろう。夢と言うよりむしろどこかの神域に迷い込んでしまったような……?とりあえず動かないことには始まらないかと、暗闇の中に一歩踏み出す。
7748ここは洞窟だろうか?天を見上げると遠くに穴が開いていて、綺麗な月が見えている。目の前には花弁が真っ赤に染まった巨大な桜。そして謎の祠。
「こんな場所、夢でないとあり得ないよね……」
何もかもが非現実的な光景だった。ひんやりとした空気だけは嫌なリアリティがある。
「明晰夢ってやつなのかな……。そういえば夢の中で『これは夢だ』と思ったこと、今までなかったかも……?」
神秘的な光景に反するように、私は布団に入ったままの姿――つまりパジャマであった。いったいこれはどういう状況なのだろう。夢と言うよりむしろどこかの神域に迷い込んでしまったような……?とりあえず動かないことには始まらないかと、暗闇の中に一歩踏み出す。
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DONE #mirmプラスmfstと雪が降る話
雪慣れしてないとちょっとの雪でもテンション上げてしまうよね
1/8雪が降ると走りたくなる「わ、雪! 雪ですよメフィスト様!」
その日の夕方、書斎のカーテンを閉めようとしたら窓の外をひらひらキラキラと雪が舞っていた。
「ほんとだ。この辺りはあまり降らないのに珍しいね」
「わー、久しぶりに見ました。白いです!!」
「そりゃ白いけども。……外に見に行く?」
「行きたい、ですけど仕事が〜〜〜」
なにしろ夕方だ。邸内のカーテンを全部閉めたら夜ごはんや風呂の支度がある。書斎の書類だってまだまだ片付かない。
「結構降ってるし、夜ごはん終わる頃には多少積もってるかもしれないから、その頃に少し散歩に行こうか」
「いいんですか!? やったあ。ごはん、用意してきます!!」
話のわかる主だ。私は飛び跳ねながら書斎を飛び出した。
977その日の夕方、書斎のカーテンを閉めようとしたら窓の外をひらひらキラキラと雪が舞っていた。
「ほんとだ。この辺りはあまり降らないのに珍しいね」
「わー、久しぶりに見ました。白いです!!」
「そりゃ白いけども。……外に見に行く?」
「行きたい、ですけど仕事が〜〜〜」
なにしろ夕方だ。邸内のカーテンを全部閉めたら夜ごはんや風呂の支度がある。書斎の書類だってまだまだ片付かない。
「結構降ってるし、夜ごはん終わる頃には多少積もってるかもしれないから、その頃に少し散歩に行こうか」
「いいんですか!? やったあ。ごはん、用意してきます!!」
話のわかる主だ。私は飛び跳ねながら書斎を飛び出した。
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DONE #mirmプラスmfstと新年の挨拶の話。
仕事始めももちろんダルいけど、二日目には違ったダルさがあるよねって話。
1/7問屋は降ろすタイミングが重要なんですよ「今年も何卒ご贔屓に」
「こちらこそ、良い関係を続けられればと」
「13冠メフィスト様のご多幸をお祈り申し上げます」
「ありがとう、今年もよろしく」
さて1月である。とくれば、13冠メフィスト様のところには地域内の貴族や有力な家系の悪魔たちが家に挨拶に来る。そういう悪魔達に愛想よくするのも13冠の仕事の一つなので頑張って頂きたい。
秘書である私はメフィスト様の後ろに控えて、時折盗聴防止魔術を使いながらやってきた悪魔たちの情報や次に来る悪魔のことを伝えている。
『まだ来る?』
こぽっと音が沈んでメフィスト様が聞く。
『あと3組、お約束がございます』
『多い!』
『それが終われば一息つけますから』
メフィスト様は肩を竦めているけど、それも私にわかる程度で表向きには愛想よく穏やかな笑みを絶やさない。
1094「こちらこそ、良い関係を続けられればと」
「13冠メフィスト様のご多幸をお祈り申し上げます」
「ありがとう、今年もよろしく」
さて1月である。とくれば、13冠メフィスト様のところには地域内の貴族や有力な家系の悪魔たちが家に挨拶に来る。そういう悪魔達に愛想よくするのも13冠の仕事の一つなので頑張って頂きたい。
秘書である私はメフィスト様の後ろに控えて、時折盗聴防止魔術を使いながらやってきた悪魔たちの情報や次に来る悪魔のことを伝えている。
『まだ来る?』
こぽっと音が沈んでメフィスト様が聞く。
『あと3組、お約束がございます』
『多い!』
『それが終われば一息つけますから』
メフィスト様は肩を竦めているけど、それも私にわかる程度で表向きには愛想よく穏やかな笑みを絶やさない。
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DONE #mirmプラス仕事始めのmfstの話。🌸は普段パンツスーツないしペラ様みたいなパンツスタイルの給仕服だと思ってます。
1/6仕事を始めるから背中を押して 悪魔メフィストフェレスの本質は仕える者である。つまり、仕えられる側にはそんなに慣れていない。
何が言いたいかと言えば、母性全開でよしよしされて俺は一体どうしたら!!!という話である。
今日は仕事始めで、朝から憂鬱だった。起きたくない。13月中は朝から晩まで腕の中にいたかわいい娘はさっさと起きてしまい、一人でベッドでうだうだしている。いや、していた。
秘書兼SD(非公認)がやってきて、いつもよりだいぶ甘い声で
「おはようございます、メフィスト様♡」
と言うから布団から顔を出したら笑顔で、やたらと可愛らしい給仕服を着ていたのだ。(いつもは完全に真顔で布団を剥ぎ取られる。というかいつ買ったんだ、あんなヒラヒラした服)
994何が言いたいかと言えば、母性全開でよしよしされて俺は一体どうしたら!!!という話である。
今日は仕事始めで、朝から憂鬱だった。起きたくない。13月中は朝から晩まで腕の中にいたかわいい娘はさっさと起きてしまい、一人でベッドでうだうだしている。いや、していた。
秘書兼SD(非公認)がやってきて、いつもよりだいぶ甘い声で
「おはようございます、メフィスト様♡」
と言うから布団から顔を出したら笑顔で、やたらと可愛らしい給仕服を着ていたのだ。(いつもは完全に真顔で布団を剥ぎ取られる。というかいつ買ったんだ、あんなヒラヒラした服)
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DONE #mirmプラス13月の最後にmfstを甘やかす話
酔っ払ってぐだぐだするmfstを甘やかしたかったんだよ
1/5休みの最後に甘やかして「は〜〜〜」
テレビの前のソファで、メフィスト様はダラダラしている。なにしろ今日で13月も終わりで、明日からは割と普通に忙しいのだ。
私の方は13月ということで、いつもよりはゆっくりさせて頂いていたけれど、それはそれとして家事は発生するのでメフィスト様ほどは休んでいない。今も干していたリネン類を取り込んで畳んでいる。
「働きたくない」
「左様ですか」
「もうちょっとかまってほしい」
「わたくし、既にほぼ通常営業ですからね」
「……」
主はつまらなさそうな顔でこちらを見ている。このまま放置すると確実に拗ねるので、手を止めてソファの横に腰を下ろした。
「メフィスト様。今の作業を終えたらアイスを持ってきますから一緒に食べましょう」
1051テレビの前のソファで、メフィスト様はダラダラしている。なにしろ今日で13月も終わりで、明日からは割と普通に忙しいのだ。
私の方は13月ということで、いつもよりはゆっくりさせて頂いていたけれど、それはそれとして家事は発生するのでメフィスト様ほどは休んでいない。今も干していたリネン類を取り込んで畳んでいる。
「働きたくない」
「左様ですか」
「もうちょっとかまってほしい」
「わたくし、既にほぼ通常営業ですからね」
「……」
主はつまらなさそうな顔でこちらを見ている。このまま放置すると確実に拗ねるので、手を止めてソファの横に腰を下ろした。
「メフィスト様。今の作業を終えたらアイスを持ってきますから一緒に食べましょう」
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DONE #mirmプラスmfstと初売りに行く話
1/4初売りお揃い甘やかされ「初売り! ですよ!」
「うーん、すごい混みようだ。帰る?」
年明けの初売りを行っているデビモールは、それはそれは混んでいる。油断するとたぶんあっという間に逸れそうで、私は繋いでいたメフィスト様の手を強く握り、ついでに反対の手で腕も掴んだ。
「お戻りですか? お気をつけて♡」
「流れるように放流しないでくれる? もちろんお付き合いしますよ」
メフィスト様は苦笑して私の手を握り直した。私はうへへと笑って歩き出す。目的は私のコートや冬物だ。
「これどうですか?」
「かわいいね」
「こっちは?」
「似合ってるよ」
「これは、うーん」
「いいと思うけど」
「そればっかじゃないですか」
不満の声を上げるとメフィスト様はしれっと
794「うーん、すごい混みようだ。帰る?」
年明けの初売りを行っているデビモールは、それはそれは混んでいる。油断するとたぶんあっという間に逸れそうで、私は繋いでいたメフィスト様の手を強く握り、ついでに反対の手で腕も掴んだ。
「お戻りですか? お気をつけて♡」
「流れるように放流しないでくれる? もちろんお付き合いしますよ」
メフィスト様は苦笑して私の手を握り直した。私はうへへと笑って歩き出す。目的は私のコートや冬物だ。
「これどうですか?」
「かわいいね」
「こっちは?」
「似合ってるよ」
「これは、うーん」
「いいと思うけど」
「そればっかじゃないですか」
不満の声を上げるとメフィスト様はしれっと
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DONE #mirmプラスmfstとおみくじを引きに行く話。
神社はないだろうけど、魔神が祀られてたりしないかな?ってことで。
1/2足して割って、中吉くらい?「魔神くじ、ですか」
「そうそう。今人気なんだって。引きに行こうよ」
年始早々にメフィスト様に誘われたのは魔界で今人気だというおみくじだった。なんでも今年一年の運勢が書いてあって、それがかなり詳細かつシビアな内容で面白いらしい。
初日はほぼ寝て過ごしてしまったので二日目にお出かけするのもやぶさかではない。揃って認識阻害眼鏡をかけて、くじが引けるという魔神様のお社に向かう。
「わ、すごい並んでますね」
「昨日はもっとすごかったらしいよ。出掛けにテレビでいってた」
「今も相当並んでるのに」
2人で列に並ぶ。列の横に屋台が出ていて、ちゃっかりしてるなと思いつつ、あれこれ買ってしまった。
「メフィスト様、この焼き串美味しいですよ」
951「そうそう。今人気なんだって。引きに行こうよ」
年始早々にメフィスト様に誘われたのは魔界で今人気だというおみくじだった。なんでも今年一年の運勢が書いてあって、それがかなり詳細かつシビアな内容で面白いらしい。
初日はほぼ寝て過ごしてしまったので二日目にお出かけするのもやぶさかではない。揃って認識阻害眼鏡をかけて、くじが引けるという魔神様のお社に向かう。
「わ、すごい並んでますね」
「昨日はもっとすごかったらしいよ。出掛けにテレビでいってた」
「今も相当並んでるのに」
2人で列に並ぶ。列の横に屋台が出ていて、ちゃっかりしてるなと思いつつ、あれこれ買ってしまった。
「メフィスト様、この焼き串美味しいですよ」
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DONE #mirmプラスmfstとアクドル武闘会を見る🌸の話。
キャワイイが不足している。
12/31生涯イチ推し私の主「ひゃー! くろむちゃん、かんわいーー!!!」
「そだね」
「あーん、イルミちゃんとリンディちゃんのかわいさったら!! 推せる!」
「そ、だね?」
「んぎゃっ、ギャリーちゃんかっこよ!!!!」
「……」
年末である。私はメフィスト邸の大きいテレビの前で元気にペンラを振り回していた。テレビはアクドル武闘会を映していて、この世のキャワイイが詰まっている。うちわも用意すれば良かった。来年に向けて作っておこう。
「そんなにアクドル好きだっけ?」
「や、そこまででは。くろむちゃんは好きですけど、アクドル好き!ってほどではないです」
「その割にテンション高いけど」
「……最近、かわいいに飢えているんです」
そう、私の周りにかわいいがない。基本的にメフィスト様に侍っているので、関わるのがメフィスト様とその他有象無象である。挨拶に来る貴族(ほぼおじさん)とか、バベルで会う偉い悪魔(だいたいおじさん)くらい。私の生活圏内にいるかわいいはバチコちゃんと、ごく稀に遭遇するアムリリス様、パイモン様くらいだ。バチコちゃんやパイモン様を流石にキャワイイキャワイイと撫でくりまわしたり出来ない。
1053「そだね」
「あーん、イルミちゃんとリンディちゃんのかわいさったら!! 推せる!」
「そ、だね?」
「んぎゃっ、ギャリーちゃんかっこよ!!!!」
「……」
年末である。私はメフィスト邸の大きいテレビの前で元気にペンラを振り回していた。テレビはアクドル武闘会を映していて、この世のキャワイイが詰まっている。うちわも用意すれば良かった。来年に向けて作っておこう。
「そんなにアクドル好きだっけ?」
「や、そこまででは。くろむちゃんは好きですけど、アクドル好き!ってほどではないです」
「その割にテンション高いけど」
「……最近、かわいいに飢えているんです」
そう、私の周りにかわいいがない。基本的にメフィスト様に侍っているので、関わるのがメフィスト様とその他有象無象である。挨拶に来る貴族(ほぼおじさん)とか、バベルで会う偉い悪魔(だいたいおじさん)くらい。私の生活圏内にいるかわいいはバチコちゃんと、ごく稀に遭遇するアムリリス様、パイモン様くらいだ。バチコちゃんやパイモン様を流石にキャワイイキャワイイと撫でくりまわしたり出来ない。
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DONE #mirmプラスmfstと秘書🌸で仕事を納める話。帰る間際ってなんか出てくるよね。
12/30仕事始め、無事納まった! 仕事納めのはずが仕事が納まらなくて泣いている我々である。
私は朝から家の大掃除を済ませ、年末から13月に向けておかずの作り置きをして簡単な昼ごはんを用意して書斎へと向った。
書斎ではメフィスト様が顔色を悪くしつつ書類の山に向き合っている。
「お昼をお持ちしました」
「ありがと、置いておいて」
机の端に皿を置いてから私も手伝う。何がなんでも年内に終わらせなくては月が越せないものは、たぶんもうそんなにないはずなのだ。
「メフィスト様、こちらお目通しを」
「急ぐ?」
「急ぎます」
「これは?」
「これも急ぎますね。これ、どこから出てきたんですか」
「わかんない……」
そんな感じでごちゃつきながらも仕分けて処理してを繰り返す。幸い年内に返事をしなくてはいけないものはそんなになくて、メフィスト様に返事をもらって午後の早い内に送り出せたので、まあ間に合うはずだ。
1019私は朝から家の大掃除を済ませ、年末から13月に向けておかずの作り置きをして簡単な昼ごはんを用意して書斎へと向った。
書斎ではメフィスト様が顔色を悪くしつつ書類の山に向き合っている。
「お昼をお持ちしました」
「ありがと、置いておいて」
机の端に皿を置いてから私も手伝う。何がなんでも年内に終わらせなくては月が越せないものは、たぶんもうそんなにないはずなのだ。
「メフィスト様、こちらお目通しを」
「急ぐ?」
「急ぎます」
「これは?」
「これも急ぎますね。これ、どこから出てきたんですか」
「わかんない……」
そんな感じでごちゃつきながらも仕分けて処理してを繰り返す。幸い年内に返事をしなくてはいけないものはそんなになくて、メフィスト様に返事をもらって午後の早い内に送り出せたので、まあ間に合うはずだ。
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DONE #mirmプラスmfstと秘書🌸で年末の買い出しに行く話
めちゃくちゃ所帯じみてる
12/29買い出しに行くなど さて年末である。13月いっぱい、出来る限り引きこもるために、私とメフィスト様はデビモールに買い出しに来ていた。
「わー、混んでますね」
「すごいな。帰る?」
「まだなんにも買ってないです!」
このようにメフィスト様はややテンション低めで、やたらと帰りたがっていた。理由は昨晩の貴族会でバール様に絡まれたからで、終日引きこもっていたいということだ。
「家にいていただいて構いませんと申しましたのに」
「君を一人では行かせられない」
「何でですか。今まで普通に買い出しは一人でしてておりましたよ」
「……なんでも、です」
そう言って握られた手に力が入る。まあ、いいか。
「左様ですか。ともかく行きましょう」
一つ一つは大したものではないけれど、買うべきものは山のようにある。食材はもちろん、洗剤みたいな消耗品やメフィスト様の防寒具なんかも見に行きたい。
810「わー、混んでますね」
「すごいな。帰る?」
「まだなんにも買ってないです!」
このようにメフィスト様はややテンション低めで、やたらと帰りたがっていた。理由は昨晩の貴族会でバール様に絡まれたからで、終日引きこもっていたいということだ。
「家にいていただいて構いませんと申しましたのに」
「君を一人では行かせられない」
「何でですか。今まで普通に買い出しは一人でしてておりましたよ」
「……なんでも、です」
そう言って握られた手に力が入る。まあ、いいか。
「左様ですか。ともかく行きましょう」
一つ一つは大したものではないけれど、買うべきものは山のようにある。食材はもちろん、洗剤みたいな消耗品やメフィスト様の防寒具なんかも見に行きたい。
もちだめなんか
SPOILERラプラス見返してたけどよくKPはここから生還の慈悲をくださったよなと思いました(私たちがあの手この手泣いてせがみました)
あぁ………………………………沼です ラプラスの味
ありがとうゆりちゃんさんありがとうおもちんご
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DONE #mirmプラスmfstと貴族会で英雄に会う話。思いついたから書いたけど、あまり親切な話ではなかった。
けどみんな気になるでしょ? brとsr姫がどうなってるのか。私はめちゃくちゃ気になるよ。
12/28手腕と用途 年内最後の貴族会。こぽっと音を沈ませて盗聴防止の魔術が発動する。後ろに控えるかわいい秘書に確認を取る。
『これで一通りかな』
『いえ、もう一方、挨拶が必要な方が』
『……帰ろう』
「よお、久しいな。盤外の」
秘書の後ろからぬっと出てきたのは雷帝……英雄バールだった。俺のかわいい娘は元々こいつの秘書だったから会わせたくなかったのだけど。
「どうも、お久しぶりです。バール様」
「ご無沙汰しております」
秘書を後ろに下げようとすると、バールが彼女と俺の間に立った。どうしてくれようと思うけど、彼女が止めろと目配せするので一旦止める。
「俺の手から離れて、ずいぶんよろしくやってるようじゃねえか」
「……バール様のお噂についてもかねがね聞いております」
1336『これで一通りかな』
『いえ、もう一方、挨拶が必要な方が』
『……帰ろう』
「よお、久しいな。盤外の」
秘書の後ろからぬっと出てきたのは雷帝……英雄バールだった。俺のかわいい娘は元々こいつの秘書だったから会わせたくなかったのだけど。
「どうも、お久しぶりです。バール様」
「ご無沙汰しております」
秘書を後ろに下げようとすると、バールが彼女と俺の間に立った。どうしてくれようと思うけど、彼女が止めろと目配せするので一旦止める。
「俺の手から離れて、ずいぶんよろしくやってるようじゃねえか」
「……バール様のお噂についてもかねがね聞いております」
かなぎ
DONEお題「地雷系」「ハサミ」#mlgrmプラス
What is love (愛とはなんぞや?) ――これは櫻井遥を諦めきれなかった私への罰なのかもしれない。
お前はお母さんじゃない、そう言われた時にスッパリと彼のことを諦めるべきだったのだ。
「ご、ごめんねハルカ。混乱させたよね」
「うるさいッ!」
「ひっ」
バンッ!と勢いよく壁が叩かれる。
ハルカは自分で叩いたくせに、私の怯えた様子にショックを受けていた。何とも自分勝手な男だ。
何があったのかと聞かれれば、何もなかった。
私たちの間には何も起きなかった。
若い男女が同じ家の下で暮らしていて、そろそろハルカも私のことを母親の代わりではなく異性として見てくれないかと思ってしまったのが全ての間違いだった。
私はハルカのお母さんにはなれない、そう拒絶したのに、それでも一緒にいたいと言ってくれた彼に何か期待をしてしまったのがいけなかった。
1318お前はお母さんじゃない、そう言われた時にスッパリと彼のことを諦めるべきだったのだ。
「ご、ごめんねハルカ。混乱させたよね」
「うるさいッ!」
「ひっ」
バンッ!と勢いよく壁が叩かれる。
ハルカは自分で叩いたくせに、私の怯えた様子にショックを受けていた。何とも自分勝手な男だ。
何があったのかと聞かれれば、何もなかった。
私たちの間には何も起きなかった。
若い男女が同じ家の下で暮らしていて、そろそろハルカも私のことを母親の代わりではなく異性として見てくれないかと思ってしまったのが全ての間違いだった。
私はハルカのお母さんにはなれない、そう拒絶したのに、それでも一緒にいたいと言ってくれた彼に何か期待をしてしまったのがいけなかった。
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DONE #mirmプラスmfstと好きなヒトの髪色に変わる薬を被った🌸の話です。
Xで見かけてつい書いてしまいました。
12/27あなた色に染まる「どしたの、それ」
その日、悪魔学校から帰るとメフィスト様が絶句した。私の黒髪が真っ白になっているからである。
「薬学研究師団の前を通りかかったら魔術薬がかかっちゃいまして」
その薬の効果が、好きなヒトと同じ髪の毛の色になる、というものだった次第である。
「なるほど」
「めちゃくちゃ嬉しそうになさいますね」
「うん。わかってはいたけど、こうやって見える形になると嬉しいなーって」
「左様ですか……」
ちなみに効果は半日ほどだそうなので、寝るくらいには戻っているはず。今日は各師団の活動納めの日だったそうで、どこもどんちゃん騒ぎだった。そのお祭り騒ぎの一環で用意された薬なので効果も短いらしい。
「珍しいけどかわいいから、しばらくそのままでもいいんじゃない?」
743その日、悪魔学校から帰るとメフィスト様が絶句した。私の黒髪が真っ白になっているからである。
「薬学研究師団の前を通りかかったら魔術薬がかかっちゃいまして」
その薬の効果が、好きなヒトと同じ髪の毛の色になる、というものだった次第である。
「なるほど」
「めちゃくちゃ嬉しそうになさいますね」
「うん。わかってはいたけど、こうやって見える形になると嬉しいなーって」
「左様ですか……」
ちなみに効果は半日ほどだそうなので、寝るくらいには戻っているはず。今日は各師団の活動納めの日だったそうで、どこもどんちゃん騒ぎだった。そのお祭り騒ぎの一環で用意された薬なので効果も短いらしい。
「珍しいけどかわいいから、しばらくそのままでもいいんじゃない?」