七草にちか
endoumemoP
DONESHHis(緋田美琴と七草にちか):否定の道を踏んで:ライブ後に二人で反省会をする話SHHis(緋田美琴と七草にちか):否定の道を踏んで:ライブ後に二人で反省会をする話(――すごいな……!)
初めてのSHHisのステージから一晩明けてから調べると、SNSは絶賛の声で埋め尽くされていた。
『ラスサビ鳥肌立ちっぱなしだった』
『にちかちゃん歌うま! 美琴ちゃんダンスやば!』
連なる称賛にプロデューサーの興奮は募る。二人にも早く伝えたいと思いながら足早に事務所へ向かうと、二人は既にソファに腰掛けていた。
「おう、お疲れ!」
「お疲れ様、プロデューサー」
「……お疲れ様ですー」
美琴の端正な声ににちかが続く。ステージの翌日でも美琴の面差しに高揚はなく、にちかの頬にも自然な赤みがあるのみだ。
「――改めて、昨日のステージはお疲れ様」
言いながらスマートフォンと手帳、ペンを机上へ置く。流れるようにスマートフォンに手をかざすと、ロックが解除されたスマートフォンはSNSに投稿されたSHHisの感想を映し出していた。
748初めてのSHHisのステージから一晩明けてから調べると、SNSは絶賛の声で埋め尽くされていた。
『ラスサビ鳥肌立ちっぱなしだった』
『にちかちゃん歌うま! 美琴ちゃんダンスやば!』
連なる称賛にプロデューサーの興奮は募る。二人にも早く伝えたいと思いながら足早に事務所へ向かうと、二人は既にソファに腰掛けていた。
「おう、お疲れ!」
「お疲れ様、プロデューサー」
「……お疲れ様ですー」
美琴の端正な声ににちかが続く。ステージの翌日でも美琴の面差しに高揚はなく、にちかの頬にも自然な赤みがあるのみだ。
「――改めて、昨日のステージはお疲れ様」
言いながらスマートフォンと手帳、ペンを机上へ置く。流れるようにスマートフォンに手をかざすと、ロックが解除されたスマートフォンはSNSに投稿されたSHHisの感想を映し出していた。
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DONE七草にちか・七草はづき:三年目の七番目:にちかが苦しむ話七草にちか・七草はづき:三年目の七番目:にちかが苦しむ話 ドアが開く音に「おかえり〜」と言ったのに返事がなかったので、七草はづきは妹の機嫌が悪いことを察した。
妹――七草にちかの機嫌が悪いようだからはづきはそれ以上声はかけないことにして菜箸を動かす。小鍋の中で鶏ひき肉は白っぽく変わり、砂糖と醤油を投げ込むと美味しそうな香りが立った。夕食のメニューをイワシの梅しそ巻きにするか迷って三色丼にしたのだが、にちかの様子を見る限り三色丼にして正解だったようだ。
283プロにほとんど無理やり入所してからのにちかは、気まぐれのようにはづきに素っ気ない態度を取ることが増えた。アイドルを続ける条件にW.I.N.G.優勝を課したせいだとは分かっているが、はづきはその条件を緩めるつもりはなかった。
889妹――七草にちかの機嫌が悪いようだからはづきはそれ以上声はかけないことにして菜箸を動かす。小鍋の中で鶏ひき肉は白っぽく変わり、砂糖と醤油を投げ込むと美味しそうな香りが立った。夕食のメニューをイワシの梅しそ巻きにするか迷って三色丼にしたのだが、にちかの様子を見る限り三色丼にして正解だったようだ。
283プロにほとんど無理やり入所してからのにちかは、気まぐれのようにはづきに素っ気ない態度を取ることが増えた。アイドルを続ける条件にW.I.N.G.優勝を課したせいだとは分かっているが、はづきはその条件を緩めるつもりはなかった。