平等院鳳凰
kenyukmik
DONE平等院鳳凰中学2年生縮める距離 6月の昼下がり、中庭のベンチは昼寝に最適な場所だった。陽射しが葉の隙間からこぼれ落ち、程良い静寂と共に身を包むこの空間を俺は気に入っていた。だがここ最近は文化祭とやらが近いようで、この時間も周りは騒がしくなっていた。
時計が視界に入る。そろそろ来るだろうと思った所で、いつもの足音が聞こえた。
この女は文化祭の実行委員らしく、俺に仕事をさせようとこの時間にやってくる。先生に頼まれでもしたのだろう。ご苦労なこった。最初はめんどくせぇと思ったが、女は別に強制する訳ではなく、少し話をしながら一人で作業を進めていた。紙を切る音、ダンボールの上でペンが走る音、そしてたまに聞こえる声。確かに昼寝の邪魔ではあるが、俺の空間の邪魔にはなっていなかった。よく見ると女が持ってくる仕事は、こんなので参加した事になるのであれば、と思う位の些細なものばかりだったため、気が向いた時に付き合う事が増えた。
1083時計が視界に入る。そろそろ来るだろうと思った所で、いつもの足音が聞こえた。
この女は文化祭の実行委員らしく、俺に仕事をさせようとこの時間にやってくる。先生に頼まれでもしたのだろう。ご苦労なこった。最初はめんどくせぇと思ったが、女は別に強制する訳ではなく、少し話をしながら一人で作業を進めていた。紙を切る音、ダンボールの上でペンが走る音、そしてたまに聞こえる声。確かに昼寝の邪魔ではあるが、俺の空間の邪魔にはなっていなかった。よく見ると女が持ってくる仕事は、こんなので参加した事になるのであれば、と思う位の些細なものばかりだったため、気が向いた時に付き合う事が増えた。