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    新田

    nktu_pdu

    SPOILERあいがみるゆめ(新田明朗版)のネタバレあり。
    新田が20代前半くらいのときの、細やかな幸福の景色。いつも通り間が悪い新田明朗。
    日常掌編!新田明朗と新田明音ちゃん(ライカさんPC)の会話落書き。

     ただいま、という声がして、明音は元気に玄関の方を振り返ると、軽やかな足取りで駆け出していった。伸ばした髪が走る明音の動きにあわせてしゃらしゃらとなびく。
     今日、明音の双子の兄・明朗が、久々に家に帰ってくるのだ。彼は山を愛する彼は、山小屋バイトや登山で数週間家に帰ってこないことがしばしばあり、今回もアメリカにあるデナリ山頂を目指す登山隊に参加しており、一ヶ月ほど家を空けていたのだ。
    「メイ、おかえり!」
     明音が玄関にたどり着くと、明朗がその背中を覆う大きさの登山リュックを下ろすところだった。出発時に持っていったスーツケースは、荷物として送ったから明日届く、と言っていたのだったか。雲より高い場所を歩いてきたせいか、夏もそろそろ終わるというのに彼の顔は家を出るときより少し日に焼けていた。しかし一ヶ月ぶりに見る彼の姿は、それ以外に変わったところはなかった。怪我の連絡は受けてなかったとはいえ、実際に無事な姿の明朗に心の底から安心する。その気持ちを明音が、ニカッと明かりがつくような笑顔に変換すると表情の乏しかった明朗の顔に僅かな変化が生じた。
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    ちこり

    TRAININGお題「1日手が離れなくなった日六」の小話

    新田視点→紫視点→日々人視点と変わります
    一日手が離れなくなった六太と日々人


    休日の買い物に出た新田の前を歩く見慣れたもじゃもじゃ頭。
    そして、隣を歩く同じくらいの背の高さのキャップを被った男は多分彼の弟だろう。相変わらず仲のいい兄弟だなと新田は思う。
    日本にいる弟との関係も多少は改善しているがああはいかない。
    日々人の手にはリードが握られており、足元には愛犬姿がチラチラ見える。二人で愛犬の散歩中なのだろう。
    いつか弟がアメリカに来たら、一緒に歩けるくらいにはなりたい。
    いや、でも猫には散歩は必要ないか、などと余計なことを考えている間に少し距離が離れてしまった。せめて挨拶くらいはと前を追いかけようとしたその時、南波兄弟の手に気が付く。
    六太の右手と日々人の左手が掌を合わせて握られている。
    あれは…所謂手を繋いでるというものではないだろうか。
    さすが南波兄弟。まだまだあの域に達するのは難しい。
    新田は畏敬の念を持って二人を見送った。

    ***

    たまたま休日に出歩いていたら、お気に入りの人物を見かけた。
    紫はもじゃもじゃ頭の後輩にご執心である。
    とは、言っても恋愛感情でとかではない。
    あくまでも悪戯の相手という意味でだ。
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