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    namae_ha_niwa

    MOURNING「転生記憶ナシJK黒雲グレゴール」とかいう、性癖捻転概念の話をずっとしてましてね。その話です。

    ここで言っていた世界線↓
    https://x.com/namae_ha_niwa/status/1820077223166235085?s=46&t=pjq9vq1vkdSD8PY5a7KiuA

    ところで関係ないんですが、『渚にまつわるエトセトラ』って良いタイトルですよね。
    家に纏ろうなにやかや※転生学パロ頭副ムルグレ♀
    ※黒雲グがJK(記憶ナシ)、剣ムはDK(記憶アリ)
    ※他は記憶あったりなかったりのみんな





    「つまり、きみの家柄目当てで、ムルソーくんはきみと付き合っているって話だよ」
     その言葉を聞いた瞬間、グレゴールは世界から色が抜け落ちるような感覚に陥った。

     話は休み時間の始まりに遡る。今日、グレゴールは一人で昼食を摂っていた。交際相手のムルソーには委員会の仕事があり、仲の良い友人たちも軒並み用事があって急いで食事を済ませる必要があったからだ。グレゴールは、いつも恋人や友人たちと食事を摂っている屋上で、一人のんびりと空を見上げながら、持って来た弁当を味わっていた。
     そこに、一人の男子生徒が現れた。顔に見覚えはあるものの大して印象に残っていないその男子生徒は、わざとらしく偶然を装い(屋上には普段、グレゴールたち以外の人間が来ることはない)、本当に言いたいことを隠しているかのようにもじもじとしながら、グレゴールの隣に座った。グレゴールは「なんだコイツ」と思いつつも、今は弁当箱に詰まったユーリ(グレゴールの世話役、屋敷にいる)特製のおにぎりの方が大切だったので、その男子生徒を放置していた。
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