Vault
_m_2da
DONEVault76内のベネットとケリーの話。自キャラしか出てこない。子守唄の円舞曲 ちくたく、ちくたく、と秒針を刻む音が聞こえる。微睡みながら目をうすらと開けると白い明かりの眩しさに目を細め小さく唸ると、気配に気づいた男の声が頭上から降ってきた。
「やっと起きたか」
目に皺を寄せじとりと睨む男を無視して先ほどの音の出所を探した。
「何時…」
「5時だ、夕方のな。ケリー、お前なんでここにいる」
食堂から帰ってきたらびっくりしたんだが。と付け加える。監督官のような口うるささに今度はケリーが目を顰めた。
「あたしがどこに居ようと勝手でしょ…」
「バカ言うな。ここは俺の部屋だ」
部屋の主であるベネットは一時間程前、自室の扉を開けてびくりと肩が跳ねた。─人がいる。しかもソファに寝そべっている。思わず外に出て部屋の番号を確認する。合ってる。自室に人が来ることはほぼない。業務連絡は内線もしくは放送で呼び出されるし、友人がいる居住者は自室に人を呼ぶこともあるがベネットはそういうものには縁遠かった。当惑しながらソファで寝そべる渦中の人物を覗き込む。
2261「やっと起きたか」
目に皺を寄せじとりと睨む男を無視して先ほどの音の出所を探した。
「何時…」
「5時だ、夕方のな。ケリー、お前なんでここにいる」
食堂から帰ってきたらびっくりしたんだが。と付け加える。監督官のような口うるささに今度はケリーが目を顰めた。
「あたしがどこに居ようと勝手でしょ…」
「バカ言うな。ここは俺の部屋だ」
部屋の主であるベネットは一時間程前、自室の扉を開けてびくりと肩が跳ねた。─人がいる。しかもソファに寝そべっている。思わず外に出て部屋の番号を確認する。合ってる。自室に人が来ることはほぼない。業務連絡は内線もしくは放送で呼び出されるし、友人がいる居住者は自室に人を呼ぶこともあるがベネットはそういうものには縁遠かった。当惑しながらソファで寝そべる渦中の人物を覗き込む。