サンマリーノ
まみや
DOODLEDQ6、ハッ主。前の話の続き。サンマリーノに到着してすったもんだ。本 3「透明なのに、宿代取られるの納得いかない」
レックが財布の中身と宿屋の主人を交互に見ながら恨めしそうに呟くのに、おもわず笑う。
地面に開いた大穴から真っ逆さまに下に落ちてやってきた、レックいわく、幻の大地。ダーマ神殿とやらの跡地から少し離れたところにある、サンマリーノという港町についたオレたちは、とにもかくにもまず宿屋に向かった。
透明になったはずなのに、なぜか魔物には俺たちの存在がバレる。上の世界にいた時から戦い通しで、オレもレックもそろそろ体力が尽きそうだった。
「前に幻の大地に来た時さ、ここじゃない町で宿屋に入ったんだけど、なんと!タダで泊まれたんだ」
きっとここでもタダで泊まれるはず、と、いたずらっ子のような顔でうきうきと楽しそうに宿屋に向かったレックはしかし、宿屋の主人に話しかけると普通に金を取られてしまったようで、がっくりと肩を落とした。
3939レックが財布の中身と宿屋の主人を交互に見ながら恨めしそうに呟くのに、おもわず笑う。
地面に開いた大穴から真っ逆さまに下に落ちてやってきた、レックいわく、幻の大地。ダーマ神殿とやらの跡地から少し離れたところにある、サンマリーノという港町についたオレたちは、とにもかくにもまず宿屋に向かった。
透明になったはずなのに、なぜか魔物には俺たちの存在がバレる。上の世界にいた時から戦い通しで、オレもレックもそろそろ体力が尽きそうだった。
「前に幻の大地に来た時さ、ここじゃない町で宿屋に入ったんだけど、なんと!タダで泊まれたんだ」
きっとここでもタダで泊まれるはず、と、いたずらっ子のような顔でうきうきと楽しそうに宿屋に向かったレックはしかし、宿屋の主人に話しかけると普通に金を取られてしまったようで、がっくりと肩を落とした。
まみや
DOODLEDQ6、ハッ主。ED後少し経ってから。サンマリーノのハッサンの実家にて。バカ息子 ハッサンは嘘をつく時、目線をさまよわせる。
……とは、かみさんの言だ。
オレにはハッサンのそんな細かい癖はよくわからない。ついこの前までずっと家を出ていたし、いまだにまともに会話するのが仕事の時くらいしかないからだ。
仕事の時に、ハッサンに嘘をつかれたことはない。オレが怒ると、文句を言い返されたり、悔しそうな顔をしたりしてくることはあっても、誤魔化してきたことは一度もない。
基本的に、真面目なんだろう。短気な所はあるが、それも、家を出る前よりかなりマシになった。前なら反射的に言い返してきただろう場面でも、ぐっと我慢して一度神妙な顔で考えてから口を開くようになった。それに、早く一人前になりてえから、と言って、ずいぶん熱心に大工仕事に取り組むようになった。
3045……とは、かみさんの言だ。
オレにはハッサンのそんな細かい癖はよくわからない。ついこの前までずっと家を出ていたし、いまだにまともに会話するのが仕事の時くらいしかないからだ。
仕事の時に、ハッサンに嘘をつかれたことはない。オレが怒ると、文句を言い返されたり、悔しそうな顔をしたりしてくることはあっても、誤魔化してきたことは一度もない。
基本的に、真面目なんだろう。短気な所はあるが、それも、家を出る前よりかなりマシになった。前なら反射的に言い返してきただろう場面でも、ぐっと我慢して一度神妙な顔で考えてから口を開くようになった。それに、早く一人前になりてえから、と言って、ずいぶん熱心に大工仕事に取り組むようになった。