momomogumoguta
DONE簓と付き合うことになったけど遠距離タルすぎて秒で同棲を迫りはじめる左馬刻サンの簓左馬です!右利き左利き居合い切り 月明かりが僅かに差し込む薄暗い部屋。クッションが硬めのシングルベッド。効きの悪い暖房のカタカタとした無愛想な音に、隣の男が寝返りを打つ衣擦れ音が交じる。
「簓」
呼びかけてみたものの、返事はない。起きたわけではなさそうだ。
普段から体温低めの男は、くっついても湯たんぽにすらならない。それでも、薄いシーツを被るよりは暖かい。左馬刻は自分よりも薄い身体を背中から抱き込み、襟足に鼻先を埋めた。
もぞり、とわずかに振り返る気配。
「……可愛らしいことするやん」
「起きてんのかよ」
「んや起きた。今何時」
「知らね。五時くれぇ?」
簓の腕がサイドテーブルに伸びると、スマホの明かりが左馬刻の瞳孔を刺した。思わず顔を顰める。
3920「簓」
呼びかけてみたものの、返事はない。起きたわけではなさそうだ。
普段から体温低めの男は、くっついても湯たんぽにすらならない。それでも、薄いシーツを被るよりは暖かい。左馬刻は自分よりも薄い身体を背中から抱き込み、襟足に鼻先を埋めた。
もぞり、とわずかに振り返る気配。
「……可愛らしいことするやん」
「起きてんのかよ」
「んや起きた。今何時」
「知らね。五時くれぇ?」
簓の腕がサイドテーブルに伸びると、スマホの明かりが左馬刻の瞳孔を刺した。思わず顔を顰める。
夏川順助
DONE少し映画ネタあり。中国語から訳したので、文学性のない訳文です。
エセ関西弁・しょうもないダジャレ・書きたいことだらけ詰め込んだ
以上お許しできる方どうぞ。
海の上の漫才師「暇やな…」
一向にやむつもりなく降り続けている雨を眺めて、白膠木簓は口を開けた。「何か話さへん?」
雨の日はどうしても嫌で、息苦しさに胸が締め付けられ、湿気で髪も少々重たくなる、左馬刻と一緒に雨宿りしながら、タバコを吸っているおかげか、気分が少しマシになった。
「何を」
「左馬刻、『海の上のピアニスト』を見たことあるん?」
「なんだそりゃ」
「映画や。1900と名乗る天才ピアニストの話。クルーズ船で生まれ育って、ずっと陸に足を踏み入れたことがなかった。ある日、惚れた女のために彼は船から降りようとしたが、考えに考えた末、やはり船に戻った。陸地が恐ろしいと。やがてクルーズ船が解体されることになって、1900は最後まで船と一緒に海の底に沈んだっちゅう話や。」
2328一向にやむつもりなく降り続けている雨を眺めて、白膠木簓は口を開けた。「何か話さへん?」
雨の日はどうしても嫌で、息苦しさに胸が締め付けられ、湿気で髪も少々重たくなる、左馬刻と一緒に雨宿りしながら、タバコを吸っているおかげか、気分が少しマシになった。
「何を」
「左馬刻、『海の上のピアニスト』を見たことあるん?」
「なんだそりゃ」
「映画や。1900と名乗る天才ピアニストの話。クルーズ船で生まれ育って、ずっと陸に足を踏み入れたことがなかった。ある日、惚れた女のために彼は船から降りようとしたが、考えに考えた末、やはり船に戻った。陸地が恐ろしいと。やがてクルーズ船が解体されることになって、1900は最後まで船と一緒に海の底に沈んだっちゅう話や。」