百合菜
REHABILIオスセイ?。Twitterのフォロワーさんの呟きを元にして書いたSS。
ずっとスランプでしたが、これを書くことで「手癖なら書ける」と気づき6月は火がついたようになりました。ありがとうございます。
退官後のセイランとオスカーの話。
なお、セイランの寿命がつきそうに読めますが、単に風邪を引きやすくなったと書きたかっただけです(笑)
2021.6.3.掲載
頬に当たる風が心地よい。
そう思いながら小高い丘から見える風景をキャンバスに落とし込む。
自分にとっては芸術。他の者にしてみれば、どれが空でどれが緑なのかわからない落書きに過ぎないもの。
でも、こうして思いのまま過ごせる。そんな時間が今は愛おしい。
「ここにいたのか」
風の音しかない静寂を破る男の声。
ここでは異質だけど、決して嫌いではない……はず。
「ああ」
ぶっきらぼうになってしまうのは彼と出会ったときからの無意識の習慣。
生きる上で優先するものが違うがゆえ、自分が最も大切にするものを目の前の男は簡単に壊してしまうのではという危惧は昔も今も変わらない。
「今は自由の身だ。好きなだけ過ごせ」
ただし。
781そう思いながら小高い丘から見える風景をキャンバスに落とし込む。
自分にとっては芸術。他の者にしてみれば、どれが空でどれが緑なのかわからない落書きに過ぎないもの。
でも、こうして思いのまま過ごせる。そんな時間が今は愛おしい。
「ここにいたのか」
風の音しかない静寂を破る男の声。
ここでは異質だけど、決して嫌いではない……はず。
「ああ」
ぶっきらぼうになってしまうのは彼と出会ったときからの無意識の習慣。
生きる上で優先するものが違うがゆえ、自分が最も大切にするものを目の前の男は簡単に壊してしまうのではという危惧は昔も今も変わらない。
「今は自由の身だ。好きなだけ過ごせ」
ただし。